パチンコをやめたいのにやめられない-。そんな状態に陥る「ギャンブル依存症」の 問題にあらためて注目が集まっている。兵庫県小野市が4月、生活保護受給者にギャンブルでの浪費を禁じ、浪費を見つけた市民に情報提供を義務付けた 「福祉給付制度適正化条例」を施行。小野市には医師や弁護士から 「依存症の治療を優先すべきだ」との批判が寄せられた。ただ、医療体制は全国的に貧弱で抜本的な対策を見いだせないのが現状だ。 「たとえ生活保護を打ち切ると言われても、やめられないんです」 保護費支給日の毎月1日、全額をパチンコなどに使い果たす 福岡県内の男性(34)は、うつろな表情で打ち明けた。 午前9時ごろ銀行で約12万円の保護費をすべて下ろし、その場で家賃や光熱水費を振り込む。近所のスーパーを2往復し、米や即席めんなど、1カ月分の食料を1万5千円分ほど購入。手元に残った 約5万円を握りしめ昼前には近