>全部をひとまとめにして、1本の染色体、1本の DNA にしてしまってもよさそうに思えますが、 原核生物はゲノム全体が一分子の環状DNAですから、そういう考えが当てはまるかもしれません。 真核生物のゲノムが染色体で分割されるようになったのは、進化の歴史の中の偶然の産物なのかもしれませんが、いくつそうであることの利点や必然性を後付してみます。 1. 一本の染色体だとすべての遺伝子が連鎖群となって、交差によるシャッフルしか利かない。複数の染色体(複数の連鎖郡)に分かれているとゲノムのシャッフリングの自由度が高く、遺伝的多様性を高めることができる。 2. 遺伝子発現の調節を染色体単位で行うことができる。染色体ごとに分割されることで、ある染色体上の転写調節がほかの染色体上の遺伝子の調節に干渉を与えることが起こりにくくなる。 たとえば、哺乳類メスで、一対のX染色体のうち一方が不活性化され、残りの一方