販売のノルマを達成しないと自費で買い取り、授業や試験の予定を無視したシフトの設定……。そんな理不尽な働き方を学生アルバイトに強いる「ブラックバイト」への対処法をまとめた冊子ができた。全50ページ。7月からインターネット上で公開されており、無料でダウンロードできる。 ブラックバイトという言葉は、中京大の大内裕和教授(教育学)らが昨年から使い始めた。昨年7月に学生約500人のバイトの実態を調べたところ、長時間労働などの「ブラック化」が明らかになったためだ。大内教授によると、「学生であることを尊重しないアルバイト」が定義で、低賃金なのに、正社員並みの義務や学生生活に支障が出るほどの重労働を強いられることが多いという。 背景には、正規雇用の減少に加え仕送りが減って学生が簡単にバイトを辞められなくなったり、辞めるとフリーターとの競合で次のバイトが簡単には見つからなかったりする事情がある。全国で問