沖縄県の米軍普天間飛行場(宜野湾=ぎのわん=市)の移設問題で、普天間飛行場が米側から返還された後も防衛省・自衛隊が管理する案が政府内で検討されていることが5日、明らかになった。台湾海峡や朝鮮半島で有事が発生した際には米軍の緊急時使用を認めることで、抑止力の維持を図る狙いがある。ただ、平成8年の普天間返還に関する日米合意以来の協議を根底から覆すことにつながりかねず、地元などから反発がでることも予想される。 複数の政府関係者によると、普天間飛行場について平成26年を目標にする代替施設完成後も閉鎖せずに、防衛省・自衛隊の管理下に置くことで滑走路を使用可能にしておく方策が検討されている。 また、自衛隊が使用している那覇空港(那覇市)は民間機との共用空港のため手狭になっていることなどから、同空港から海上自衛隊のP3C哨戒機部隊などを普天間に移駐させる案も浮上している。