経営管理者が学ぶことのできない資質、習得することができず、もともともっていなければならない資質がある。(中略)それは、才能ではなく真摯さである。 部下たちは、無能、無知、頼りなさ、不作法など、ほとんどのことは許す。しかし、真摯さの欠如だけは許さない。 真摯さに欠ける者は、いかに知識があり才気があり仕事ができようとも、組織を腐敗させる。 (いずれも『現代の経営』から) これだけ重要なintegrityとは何か。ドラッカーでさえ「定義が難しい」と書いている。ただし「真摯さの欠如は、定義が難しいということはない」。ドラッカーが『現代の経営』で挙げている、integrityが欠如した人の例は以下の通りである。 ・人の強みではなく、弱みに焦点を合わせる者 ・冷笑家 ・「何が正しいか」よりも、「だれが正しいか」に関心をもつ者 ・人格よりも頭脳を重視する者 ・有能な部下を恐れる者 ・自らの仕事に高い基準