日本の宇宙開発の先駆けとなった、僅か20センチ余りの長さのペンシルロケット。その初めての発射からちょうど60年を迎え、当時実験が行われた東京・国分寺市で11日から記念の催しが始まりました。 市とJAXA=宇宙航空研究開発機構が共同で開いた本物のペンシルロケットの展示会には、糸川氏らが製作した17機が並べられています。このうち60年前に実際に発射されたロケットは、火薬による熱の影響が見られ、尾翼の部分には実験に使われた通し番号の「23」という数字が刻まれています。 このほか、会場には日本の宇宙開発の歴史を説明するパネルや模型も並べられ、訪れた人たちが真剣なまなざしで見つめていました。 ロケットの収集に当たった国立天文台の阪本成一教授は、「日本のロケット開発は、軍事と無関係に進められた世界でもまれな経緯がある。日本だからこそできた平和目的の宇宙開発の原点を見てもらいたい」と話していました。 「