部屋は洋室の6畳間。一戸建ての2階。恵まれている点があるとすれば、寝室を兼ねていないことと、少々音を出しても近所迷惑にならない位置に面しているということ。しかし、パソコン、キーボード、製図台の残骸など、場所をとるものがひしめいており、スペースファクターは決してよいとは言えない。特にスピーカーはかなり無理な配置になってしまっている。 だが同時に、機器に取り囲まれたコックピット感覚を楽しむには実に最適な広さ。目指すところは家庭的なホームシアターというよりは、意のままにスイッチングできる装置的空間の可能性にあるのだから、むしろ好条件といえなくもない。 スクリーンの大きさについて 同じ100インチでも、20畳の部屋で見るのと6畳の部屋で見るのとではまるで違う。20畳だと、あくまで部屋の中に画面があるという感じである。いってみれば、大きなテレビがあるようなものである。ところが6畳間に100インチ