台風8号の影響で出荷が滞っていた特産品のマンゴーを早期に輸送しようと、自衛隊の大型ヘリコプターが10日、沖縄県・宮古島(宮古島市)から約10トンを那覇市まで運んだ。県によると、農産物の出荷で自衛隊機が協力するのは初めて。宮古島のマンゴーは収穫のピークを迎えているが、台風8号の影響でここ数日、航空便や船舶が相次いで欠航。約40トンが出荷できない状態になっていた。マンゴーは日持ちがしないため、県は「このまま腐らせれば農業経営に大きな影響を与える」として、農林水産省に支援を依頼。農水省から要請を受けた防衛省が輸送を決めた。輸送に当たったのは航空、陸上両自衛隊のCH47ヘリで、空自宮古島分屯基地から那覇基地まで運んだ。県農林水産部の担当者は「農家の方々の思いをくんでもらい感謝したい」と話した。 <航空自衛隊宮古島分屯基地でヘリコプターに積み込まれるマンゴー =10日午後、沖縄県宮古島市(同県提供)