人はなぜ病気になるのか。病気をもたらす実体が明らかになれば対処も可能になるので、近代医学はそれを細菌やウイルスとして突き止めていった(真菌の毒性については伝染性がないことで研究が遅れた)。 ウイルスによる疾患も多く解明されてきたが、まだまだ未知な部分もある。さらにウイルスという実体が原因とは考えづらい病気も多い。例えば、癌によってはウイルスによって発症することもあるが、基本的に遺伝子の変異から起きる。また発生した癌を身体から排除しきれないという点では、免疫の問題とも言える。 めまいという疾患については因果関係がさらに複雑になる。細菌やウイルスといった実体が関係していないわけでもないが関与は少ないようにも見える。遺伝子変化や免疫の問題ともいいがたい。しかし、日常多くの人が遭遇する病気でもあり、一般書も多く書かれている。病気とは何かという観点も含めて、比較的最近の知見を含んでいると思われるめま