米軍の中枢は、ポトマック川沿いにある要塞『』[米国防総省の本部庁舎]だ。映画等の印象から、ペンタゴンでは優秀な幹部らが薄暗い部屋で戦争の計画を練ったり、攻撃を防ぐ方法を検討していると思われているだろう。 しかし実際には、ペンタゴンはそれだけの存在ではない。巨大なショッピング・モールでもあるのだ。 ここでは、米軍をモチーフとした珍しいショットグラスから『Xbox 360』まで、あらゆる類のものを買うことができる。ヘアカットやマニキュアも可能だ。さらに、面積約60万平方メートルのオフィスに20,000人以上の人々が働くペンタゴンのフードコートには、おびただしい数の店舗があり、脂肪の多い高カロリーの食品が並んでいる。 冒頭の画像はペンタゴン・チョコレート。わずか1.95ドルだ。 どういうわけか、地下鉄の出入り口からエスカレーターを上がって最初に目に入るのがチョコレート・ショップで、が愛国心をこめ
新興企業は、米国の移民法は「大胆で創造性に富んだ」起業家たちがシリコンバレーに流れ込むのを止めていると主張する。そして彼らは、起業家たちが米国の土地に実際に足を踏み入れることなく大胆かつ創造的になれる場所として、シリコンバレーのすぐ横に、海に浮かぶ「ITの要塞」を建設しようとしている。 米国政府による移民制限政策を回避するため、Blueseed社は米国籍でない革新者たちを、カリフォルニア州北部沿岸からおよそ19km離れた国際水域に航海させる計画を立てているのだ。そこまで離れれば、準拠すべき法は強制力の緩い海事条約のみなので、船上の起業家たちはなどのさまざまな入管法を気にせずに仕事に励むことができる。彼らはサンフランシスコに住み、フェリーで通勤する。 同社は今月13日(米国時間)、海に浮かぶインキュベーターの詳細な模型を公表した。著名な資本家であり米PayPal社の設立者でもあるピーター・シ
米Apple社の共同創設者で前の最高経営責任者(CEO)であるスティーブン・ポール・ジョブズ氏が、10月5日(米国時間)に死去した。 ビジョンに溢れた発明家であり起業家でもあったジョブズ氏が、テクノロジーやその使い方に与えた影響は、いくら大げさに語っても足りないくらいだ。Apple社の気まぐれで謎の多い指導者として、ジョブズ氏は、彼自身が属する業界全体を新しい形へと導いただけでなく、われわれとテクノロジーとの関わり方を完全に変えてしまった。 彼は、ガジェットを使いやすく、見た目も素晴らしく、そして絶対に所有したいと思うものに変えた。彼は次々と、われわれがどうしても欲しいと思うものを作っていった——われわれ自身がそれを欲していると気づくはるか前に。ガジェットというものについての考え方、触り方、感じ方、そして関わり方に対するジョブズ氏の徹底したこだわりは、Apple社が作るコンピューター、Ap
先週は、「米Apple社の週」だった。同社は新OSを発表し、クールな新しい『MacBook Air』を発売し、素晴らしい四半期報告も(日本語版記事)。 一方、米Microsoft社は7月21日(米国時間)、2011会計年度第4四半期(4-6月期)の決算を発表したが、60億ドル近く[58億7000万ドル]の純利益を計上し、売り上げは170億ドルを上回った[173億7000万ドル]。純利益は前年同期比で30%増加し、四半期決算として過去最高となった(Microsoft社は今回の四半期だけでなく、かなり長期にわたって大金を稼いでいる)。 興味深いのは、Microsoft社が、パソコンの販売がほぼ横ばいで推移しているなかで、過去最高の四半期決算を記録したことだ。同社開始以来、最大の主力製品となってきた『Windows』および『Windows Live』の売り上げは、実際のところ下落している。またこ
[ルリハインコ属のひとつ]という鳥は、歌声を覚えるより早く、個体認識のための固有の音声を親から教わっている。要するに、親鳥はひなに名前をつけるのだ。 人工飼育されている鳥たちが、つがいや近縁の個体を識別するために、「コンタクトコール」という音声を用いることは以前から知られている。[は個体固有のさえずりだが、ほかの鳥は意識的にそのさえずりを真似ることでその鳥に「呼びかける」。そういう意味で「名前」的なものといえる] こうしたコンタクトコールは、生まれつき備わっているものなのだろうか、それとも親鳥から教わるものなのだろうか。そして、野生環境ではどうなのだろうか。 こういった疑問を解明するべく、コーネル大学の鳥類学者、カール・バーグらのチームは、1987年から研究対象となっている野生のテルリハインコの個体群に対して、巣の間での卵の取り替えを行った。[Science Nowのによると、科学者たちは
インターネットの未来を表す6つの言葉を選ぶとしたら、それは何になるだろう? 6月22日(米国時間)ニューヨーク市で開催された技術カンファレンス『』で、『WIRED』誌創刊時の編集長は、これからのインターネットのトレンドを6つのキーワードで語った。 1.スクリーン スクリーンは今や、どこにでもある。飛行機の席にも、ビルディングの壁にも、ユーザーのすぐ近くにも、存在する。「われわれはいまや、本を読むのではなく、スクリーンを読むようになっている」[「テレビや映画、電話、新聞、音楽、電子メール、ウェブサイトといったさまざまなメディアは、すべてスクリーンで表示されている。これはある意味でメディア・コンバージェンスだ」] これらのスクリーンはやがて、リアリティのためのフィルターになっていくだろう。つまり、例えばスクリーンが搭載されたメガネを装着し、リアル世界にデジタル世界が上書きされるような世界だ。
Photos iFixit 新製品をすぐ分解することで有名な米iFixit社が、最近発売された米Apple社の『Thunderblot』ケーブルを早速分解した。 iFixit社のミロスラヴ・デュリックが投稿したによると、この新しい、驚異的なケーブルを手に取り、その「怪しげな」外観の丈夫なプラスティック製スリーブを外していったところ、複数の頑丈な金属製シールドが現れたという。 はんだごてを使いつつ、ところどころ切断することにより、デュリック氏はシールドの中を見ることができた。 その中身はというと、ケーブルには12個の独立したチップが入っている(この数は、『iPad 2』の『』に入っている磁石に匹敵する数だ)。そのほか、大量の各種抵抗器をはじめとする電子部品が入っている。 中枢となるのは、両端にひとつずつ取り付けられた2個の『Gennum GN2033』チップになるようだ。GN2033は、「T
Richard Martin 米国イリノイ州Byronにある原発。Photo;/Flickr)/サイトトップの画像は(チェコのDukovany原発) 中国はこのほど公式に、トリウムを燃料とする(MSR)の開発計画に着手したことを発表した。これは、同国が主要なエネルギー源を原子力に移行するための重要なステップとなりえる動きだ。 このプロジェクトは、上海で1月下旬に開催された[中国におけるハイテク総合研究と自然科学の最高研究機関であり、国務院の直属事業単位]の年次総会で発表されたもので、1月26日(現地時間)に中国の新聞『文汇报』の電子版が。 現在では、ほぼすべての原子炉でウランが利用されているが、放射性元素のは、ウランより安全かつクリーンで、埋蔵量の多い代替燃料だと考えられている。 トリウムは溶融塩炉(MSR)に適し、核反応が固体の燃料棒ではなく液体燃料炉の中で起こるため、メルトダウンが発生
Jonah Lehrer 画像は 米IBM社のスパコン『』が、クイズ番組『』で人間に(日本語版記事)。このことで、マイクロチップの集積がやがては人間を打ち負かし、コンピューターによる世界支配が始まるというような人々の恐れが、より大きくなることだろう。少なくとも、(シンギュラリティ)は近づいたという感覚は大きくなることだろう。[フューチャリストらは、特異点の後では科学技術の進歩を支配するのは人類ではなく強力な人工知能となり、従って人類の過去の傾向に基づいた変化の予測モデルは通用しなくなると考えている] 人間はこれまでも、最新の技術を、人間の精神というブラックボックスの象徴として理解してきた。いまはコンピューターが人間の神経のようだと考えられているが、その前には電話、さらにその前は電信が、人間の神経のようだと考えられて来た。しかし実際には、人間が作り出してきた技術は、人間それ自体を置き換えるも
Jonah Lehrer 画像はロダンの彫刻『』のパロディ。 Gideon Rachman氏は『Financial Times』紙ので、21世紀には「偉大な思想家」が欠乏していると書いている。この中でRachman氏は、『』誌が最近発表した「2010年、世界の思想家トップ100」を過去と比較している。引用してみよう。 Foreign Policy誌の2010年のリストは、少々妙な感じがする。トップ10が、思索者というよりも行動で有名な人ばかりなのだ。フィランソロピー(慈善活動)に取り組んでいるBill Gates氏とWarren Buffett氏が共同1位で、3位はバラク・オバマ大統領。その後、ブラジルのCelso Amorim(セルソ・アモリン)外務大臣(6位)や、米国のDavid Petraeus()陸軍大将(8位)といった人々が続く。行動より思索で知られる人物の登場は、12位の経済学
前の記事 機器同士が邪魔しない、変形する電源タップ 「アプリの時代」と、Intel社のネットブック戦略 次の記事 「携帯で映画撮影」は重罪:「3分間で拘留2日」の例も 2010年7月 5日 社会 コメント: トラックバック (0) フィード社会 David Kravets 映画館での録画は、米国のほとんどの州法および連邦法で犯罪行為とされている。初の逮捕者が出たのは2007年で、19歳の女性Jhannet Sejasさんが逮捕された。 Sejasさんは、バージニア州の映画館で、『トランスフォーマー』の映像を20秒間録画した容疑を認め、軽罪として罰金71ドルの支払いを命じられた(日本語版記事)。このとき、映画館チェーンの米Regal Entertainment Group社は、Sejasさんの起訴を強く求めたという。 2009年11月、22歳の女性Samantha Tumpachさんはイリノ
David Kravets 映画館での録画は、米国のほとんどの州法および連邦法で犯罪行為とされている。初の逮捕者が出たのは2007年で、19歳の女性Jhannet Sejasさんが逮捕された。 Sejasさんは、バージニア州の映画館で、『トランスフォーマー』の映像を20秒間録画した容疑を認め、軽罪として罰金71ドルの支払いを(日本語版記事)。このとき、映画館チェーンの米Regal Entertainment Group社は、Sejasさんの起訴をという。 2009年11月、22歳の女性Samantha Tumpachさんはイリノイ州の映画館で映画の一部を2度にわたって録画したとして、2日間拘留された。Tumpachさんは、映画の容疑で最高禁固3年の重罪[class 4 felony:第4級重罪]に問われる可能性があったが、結局、不起訴処分となった。 Tumpachさんは今年6月、現場となっ
(これまでの ) 取り上げたモノレールは、やはり多くの人が関心を抱いているようで、様々な反応を頂いた。その中にはいくつか内部告発的なものもあり、「某第三セクターモノレールでは、天下りの幹部が民間から来た部下の策定した増収策をことごとく却下した」だとか、別の第三セクターでは「毎日、出勤しては新聞だけ読んでいる天下り重役が部下のやる気を削いでいる」といった話が届いている。 裏付けが取れないので固有名詞は出さないが、「やっぱりなあ」という印象だ。 行政と経営は必要とされる才覚が異なる。才覚を必要とする職に、才覚を持っていない者を押し込んでも、事態は悪化するだけである。 どの第三セクターモノレール会社も赤字に苦しんでいるのだから、さっさと天下りを追い出して民間から経営陣を迎え入れて増収を図るべきだろう。累積する赤字はやがて税金での補填を必要とするようになり、地域住民に迷惑をかけることになる。その責
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