12月18日、日本野球機構(NPB)と日本プロ野球選手会の事務折衝が行われた。その中で選手会側は、フリー・エージェント(FA)権を行使した選手の残留を認めないという方針を、球団が公表しないよう正式に申し入れた。 FA権は選手の権利であり、それを行使した場合に残留を認めないというのは、選手への圧力となり、フェアではないという意見が多かったからだ。 実際、千葉ロッテの今江敏晃が11月10日にFA権を行使する会見を開いた際も、入団から14年プレーしたチームのことに話題が及ぶと涙を流した。 その姿は、権利を行使すればチームに残れないという状況の中で悩み、葛藤があったことを物語っていた。 だが、先に書いた事務折衝の席でも、NPB側で出席した阪神の四藤慶一郎球団社長は、各球団の裁量でやっていることであり、基本的に問題はないとの認識を明らかにしている。1993年のシーズンオフに導入され、すでに2