大量の機器点検漏れから事実上の運転禁止命令が出ている日本原子力研究開発機構の高速増殖炉もんじゅ(福井県)で、一九九五年のナトリウム漏えい事故をきっかけに原子炉補助建物に設置された二次系冷却材の監視カメラ計百八十基のうち、約三分の一が壊れていることが十一日、関係者の話で分かった。 原子力規制庁が九月に実施した保安検査で判明。壊れたまま一年半以上放置されていたものもあり、保安規定違反の疑いが持たれている。低温停止中のため実害はないとみられるが、機構の安全管理体制が問われ、命令期間が長期化する可能性が出てきた。