さようなら大谷翔平! 「4番ピッチャー大谷翔平」。ファイターズのスタメン発表に場内が沸騰した。ついに「エースで4番」解禁だ。2017年シーズン本拠地最終戦は、大谷翔平という物語の到達点であり、ひとつの終わりのようなシーンだった。思えば2012年暮れ、ところも同じこの札幌ドームで入団会見が開かれたのだ。そのとき栗山英樹監督は大谷の将来像を「エースで4番」と明言している。あのときは僕もあり得ないと思った。1シーズン挑戦してみて、どちらかしっくり来るほうに決めるのだろうと思った。栗山監督なくして「二刀流・大谷翔平」の実現はなかった。「4番ピッチャー大谷」は必然だ。 栗山さんという監督がどれだけ柔軟な発想をする人か示すエピソードがある。前日、札幌ドームでは飯山裕志の引退試合が行われたのだ。ファイターズひと筋20年の職人は多くのファンから温かい拍手で送られた。その引退試合のプランを栗山さんは何パター