沖縄の離島勢として初めて、2006年春夏連続で甲子園に出場した日本最南端の高校・八重山商工。好投手・大嶺祐太をはじめとした選手たちは全員八重山で生まれ育った島の子で、小学生の頃から伊志嶺吉盛監督の厳しい指導を受けてきました。 「八重山から甲子園へ」という島民の夢と、良くも悪くも一般の家族ででもあるかのような八重山商工野球部の物語を綴ったノンフィクションです。 これまでタイの安宿事情や、沖縄病に罹患して“通い婚”をする様子などを綴ってきた著者ですが、こんどはその精神的対極にあるような高校野球を扱うというので、実はこの本を買うのを躊躇していた時期がありました。 しかし、読んでみてナルホドと納得。そこに流れている空気感はカンペキにゆる~い沖縄でした。 叱ってもなかなかその気になれない島の高校生の様子。 ミスをする部員に「死ね!」と怒鳴りつける監督と、「お前が先に死ね」とやり返すその部員との間に流