岡田克也外相は25日、都内の日本外国特派員協会で講演し、100年前に締結された日韓併合条約について「日本政府としては当時は合法的に締結されたという考え方を持っている」と述べた。岡田氏はこれまで条約締結時の有効性について言及を避けていたが、初めて有効性を認めた。 岡田氏は「(条約が)無効か有効かという不毛の議論を繰り返すつもりはない」とも指摘した。その上で「(昭和40年に)日韓基本条約が結ばれたときに、『今や無効である』との表現で両国は折り合った」とも述べた。韓国側は「条約締結時も無効」との姿勢をとっているが、岡田氏は日韓の認識の違いについて「政府間で議論しても答えは出ない」と答えた。 岡田氏は20日の記者会見では「今や無効だとの考え方で落ち着いた。それに何か付け加えるべきものがあるとは考えていない」と述べていた。