中国、アメリカ、インドに次ぎ世界第4位となる2.6億人の人口を抱え、経済成長率も5.5%と急速に発展を遂げている新興国、インドネシア。いま、東南アジアでもっとも注目されているこの国では、どんどんと豊かになる暮らしの代償として、新たな社会課題が表面化している。それが、ゴミ問題だ。 インドネシアでは年間6,500万トンもの固形廃棄物が排出されており、そのうち約7割がそのまま埋め立てられている。リサイクルやコンポスト(たい肥化)に向かうゴミはわずか7%しかなく、残りの24%は違法に焼却・廃棄されているのが現状だ。ゴミの8割以上は分別されておらず、せっかく分別された残り2割のうち半分も、結局はゴミ輸送の過程でミックスされてしまう。また、インドネシアは年間187トンものプラスチックごみを海に排出しており、海洋汚染を深刻化させている。 昨年にはゴミで埋め尽くされて川面が見えなくなっているCitarum