8日、ローマ法王庁(バチカン)で、スリランカのラジャパクサ大統領と会談した法王ベネディクト16世(ロイター) ローマ法王庁(バチカン)で、法王ベネディクト16世に宛てた内部告発文書などがイタリアのメディアに流出する事態が相次ぎ、内部告発サイト「ウィキリークス」になぞらえ「バチリークス」と呼ばれるスキャンダルとなっている。バチカン内の権力闘争が背景との見方が強い。 発端は1月のテレビ報道。バチカンの行政庁幹部が法王とベルトーネ国務長官(首相に相当)に、公共事業発注で不透明な業者選定が行われていたことを告発した内部文書をスクープした。 バチカンは4月、特別調査委員会を設置。5月23日には法王の居室に仕える執事(46)の自宅から内部文書が見つかり、窃盗容疑で逮捕された。地元メディアでは執事の単独犯行ではなく、ベルトーネ氏を追い落とそうとする勢力が背後で操ったとの見方が支配的だ。(共同)