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sociologyに関するtaninswのブックマーク (9)

  • 鈴木涼美『「AV女優」の社会学──なぜ彼女たちは饒舌に自らを語るのか』書評 – sociologbook

    私たちはジェンダーやセクシュアリティに関する話が好きだ。とくにセックスワーカーや風俗嬢などに関する噂話が大好きだ。なかでも、そういう仕事をなぜ好んでしているのか、どういうきっかけでその仕事に入ってきたのか、あるいは、そういう仕事に就くような女の子は、どういう家族構成で、どういう暮らしをしていたのか、という、動機や原因を探るような話が大好きである。 しかし、おそらく、セックスワーカーに関するこういう話し方は、彼女たちをなにか逸脱したもの、規範から外れたもの、おおげさにいえば「異常」なものとして扱ってしまうことになる。 書の筆者にとって、序文にも書かれているとおり、風俗やキャバクラ、そしてAVの世界は身近な世界だった。だから、筆者はそういう場所にいる女性たちを、なにか私たちと異なるものとして描きたくなかったのだろう。 性を売る女性たちのなかでもAV女優はとくに、動機や原因を語る圧力につねにさ

  • 『「AV女優」の社会学』 鈴木涼美著 : 書評 : 本よみうり堂 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

    例えば、「なぜこの会社でこんなに頑張って働いているのか」「なんでこんな結婚をしてしまったのか」などと、自分がいま生きる日常の根に疑問を持ってしまった人たちこそ読むべきだ。「AV女優」自体に一切の興味がなかったとしても。 社会学はしばしば多くの人が目を背けたくなるような対象を扱いながら社会の裏に佇(たたず)む普遍的な原理を暴いてきた。E・デュルケムの『自殺論』がそうだし、マリファナ使用者の調査を元に「社会からの逸脱」を考察したH・S・ベッカー『アウトサイダーズ』も古典的名著とされる。社会の特異点にこそ社会全体を構成するモデルが象徴的に現れる。 外からは見えにくい「AV業界の仕組み」を説明しつつ、著者が切り込むのは「AV女優の語り」だ。AV女優はその仕事の過程で度々「自分を語ること」を求められる。プロダクションやメーカーとの面接、作品出演前の打ち合わせ、作品内での一シーンとして。中でも問わ

  • 学問運動の一般理論 | Theoretical Sociology

    S. Frickel and N. Gross, 2005, "A general theory of scientific/intellectual movements," American Sociological Review, Vol.70 No.2, pp.204-232. 社会運動の理論(はく奪論、資源動員論、フレーミング論)を、科学や人文系の新しい学派やパラダイムの形成(scientific/intellectual movements: 学問運動)にあてはめた論文。新しい学派やパラダイムの形成と社会運動の類似性は、かなり以前から指摘されている。Frickel and Gross が参照しているものの中で一番古いのは、Bucher (1962) であるから、クーンの『科学革命の構造』の初版と同じ年である。両者の類似性ゆえ、社会運動論を学問運動に応用することが可能であると Fr

    学問運動の一般理論 | Theoretical Sociology
  • 太郎丸博[2006]「Laudanの研究伝統論による社会学理論発展法の考察」『社会学評論』57(1),pp.41-57. - mostly_harmlessのメモ

  • ExpSS21 実験社会科学 ~実験が切り開く21世紀の社会科学~

    サイトは、文部科学省特定領域研究「実験社会科学 - 実験が切り開く21世紀の社会科学 -」のホームページです。 領域研究の目的は、異なる領域に属する社会科学者が「実験」を共通言語として協働し、より高い説明能力と政策提言能力を有する社会科学を構築することです。 経済・経営・政治学者を中心に「社会制度の設計・評価に関する実証研究」を行い、理論の予測と制度の挙動との乖離を明らかにする その結果を基に、心理学・生物学者を中心に「人間行動の社会性」に関する実験研究」を行い、社会科学の要請に耐えうる人間性モデルを構築する。 社会制度設計・評価の実験研究はこの人間性モデルを基に妥当性の高い制度設計と理論的洗練を推し進める。 といった協働を推進しつつ、サマースクール等を通じて実験経験のない研究者の教育を行い「新たな社会科学方法論としての実験」の普及を目指すと共に、斬新な着想に基づく実験計画案を公募しま

  • 社会学にとって理論とは何か - 社会学者の研究メモ

    「理論と実証」について考えるときに、しばしば忘れられてしまうのは、理論と実証以前に、その両者に意味を与えるもっと大事なことがある、ということです。それは「問題関心」です。そして多くの実証研究は、この問題関心から出発しています。階層研究であれは公平性、都市研究であればコミュニティの価値、などが一例になるでしょう。そういった(根的には日常の社会生活に根ざしている)問題関心があるからこそ、それに関わる問を立て、答えていくという研究活動が成立するわけです。ほとんどの実証研究はこの枠組みに沿って行われているはずです。(そうではないものはちょっと想像しにくい。) 要するに、研究は実証するために行うものではありません。理論を構築するために行うものでもありません。理論を実証するために行うものでもありません。特定の問題関心から発する問いに、説得力をもって答えるために行うものです。(だから、日常的なコミュニ

    社会学にとって理論とは何か - 社会学者の研究メモ
    taninsw
    taninsw 2010/05/25
    理論の道具としての価値と、オッカムの剃刀
  • http://hblo.blog.shinobi.jp/Entry/1538/

  • 「XXとは何か?」という問いの不毛 | Theoretical Sociology

    これも酒飲み話の補論。 社会学では、「権力とは何か?」「イデオロギーとは何か?」「社会とは何か?」といった問いがしばしば問われるが、私は、こういった「XXとは何か?」という問いの形式は、教科書や啓蒙的な文脈ならばともかく、個々の研究を主導するリサーチ・クエスチョンとしてはしばしば不毛であると考えている。不毛であるというのは、他人を説得できるような証拠やロジックに基づいてオリジナリティのある結論を導くことができないだろうという意味である。 例えば、「市民社会とは何か」という問いを考えてみよう。私の知るかぎり、このような問いにアプローチする方法は、2つある。一つは現象学的な方法、もう一つは学説史的方法である。 現象学的方法とは、自らの知覚や意識を反省的にとらえ返すことを通して、自分自身が「市民社会」というものをどのようにとらえているのかを明らかにしていく方法であると考えておく。このような方法は

    「XXとは何か?」という問いの不毛 | Theoretical Sociology
  • 社会学雑誌に関する(正しい、あるいは誤った)思いこみ | Theoretical Sociology

    Lowell L. Hargens, 1991, "Impressions and Misimpressions about Sociology Journals," Contemporary Sociology, pp.343-349. 社会学の雑誌の特徴について論じたもの。"Featured Essay" なので、いわゆる論文とはちがうのかもしれない。さて、 Hamilton(1991) によれば、社会学の雑誌論文のうち、出版後4年以内に参照される論文は、23%にすぎないという。つまりたくさんの論文が出版されているが、それらはほとんど読まれていないか、読まれていてもその後の研究の役に立っていないと示唆されているのである。こういった現象の背後には、社会学雑誌の数の急速な増加があり、どんなにひどい論文でもどこかの雑誌には掲載できると揶揄する研究もあるという。Hargens はこういった議論

    社会学雑誌に関する(正しい、あるいは誤った)思いこみ | Theoretical Sociology
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