8月2日付のニューヨーク・タイムズ紙記事(“西側が訓練したウクライナ軍部隊、戦場でよろめく”)によると、ウクライナ軍は、当初想定した諸兵科連合部隊によるロシア軍防衛網突破という構想から、「砲兵と長距離ミサイルによってロシア軍戦力を消耗させていくことを重視」する方向へと方針転換を図っているとのことだ。西側諸国はウクライナ軍が諸兵科連合作戦を遂行するために、新戦力の創設とその訓練に注力してきたはずだが、どこに問題があったのだろうか。それについて、ロシア軍事の専門家マイケル・コフマンは次のように指摘する。 「数カ月間の訓練でウクライナ軍部隊を、米軍ならこう戦うであろうという方法での戦いがもっとできるように変えていけるという前提に、おそらく問題があったのだろう。その結果、ウクライナ軍がやり方を知っている最善の戦い方で、もっと戦えるように支援するのではなく、同軍を入念に用意されたロシア軍防衛網へ突っ