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イノベーションとは、新しい技術や製品を作り出し、顧客にとってそれまでになかった新しい価値を提供することである。 一般的には、「画期的な新技術の開発」「新しい製品コンセプトの創造」といった派手なニュアンスがあるが、今回取り上げるのは、我々にとって不可欠だがどこにでもあるモノ…「ミネラルウォーター」のイノベーションだ。 日本コカ・コーラの大ヒット商品「い・ろ・は・す」を世に出したチームは、マーケット伸張の鈍化傾向が続いていたミネラルウォーター市場にイノベーションをもたらした。 このチームは、企業に多々みられる“新規参入チーム”の1つだ。新規参入を担うチームというのは、どんな分野・業種であれ、苦悩と挫折の連続だ。 しかも、ミネラルウォーターという、普通に考えただけでは、どこに新しさを加える余地があるのだろう、と考えてしまうような難しい領域だ。今回は、このような難しい条件の中で成功を収めた「い・ろ
長くなったので目次を作りました。 1.アイディア出しより前にするべきたった1つのこと 2.あなたが狙うべきテーマは? 3.成功するサービスは何が違うのか 4.外さないサービスの実例と僕の実体験 5.僕が考える究極のWebサービスとは 番外編.サービスを作ることと、稼ぐは別物 - アフィリエイトに取り組んだら売上が月3,000万円になった話 まえがき 最近、個人でWebサービスを作りたい人がとても増えている気がしています。僕は個人開発者として、最近リニューアルしたばかりのQ&Aなうや書き起こし.comなど、これまで30以上のWebサービスを作ってきて、失敗したりちょこっとうまくいったりした経験が、これからWebサービスを作りたい人に少しは役に立つことがあるんじゃないかと思ったので、僕なりにWebサービスを作る上で気をつけているポイントを書き残すことで、僕と同じ失敗を避けて、うまくいくWebサ
「ふーーっ」。ワイングラスを目の前に眉をひそめている榊理恵。「どうしたの? ため息なんかついちゃって」「いつもなら、お店に入るなり、気になる通販のネタを話し出して止まらないのに」。中津川あや、藤野香織も心配そうに声をかける。この3人は、各々が通販企業に勤め、通販ビジネスについて議論する仲だ。 「あ、あのねー、聞いてくれる? きっと2人はそっち方面に詳しいと思うから・・・」。いつもと違う、はにかんだ顔の理恵。「実は・・・気になる人ができて、バレンタインのチョコ、なんてものを先月あげたんだよね。もうすぐホワイトデーでしょ? どうなるかな~と思って」。 「えええ~っ!! よかったじゃない! で、どんな人?!」。興味津々ですっかりノリノリの2人。「それがねー、その人、ホワイトデーとか、お返し、とかほとんど気にしなそうなタイプなんだよね。どうなるのかなあ・・・」。励ますように、あやが理恵の背中をドン
「ツイッターでは公式アカウントでも個性を見せるべき」「個人的な話もつぶやくべき」――。『ビジネス・ツイッター』の著者であるシェル・イスラエル氏はこう勧める。これも、多くの企業が理解しにくい手法ではないだろうか。企業が公式アカウントでつぶやく場合、企業のイメージを壊さないようにできるだけ個性を抑えて、礼儀正しくしようと考えるのが普通である。 しかし、無難におとなしくつぶやいていても、ツイッターの本来の力を生かせない。ほとんどの企業が無難に礼儀正しくつぶやいているから、つまらなくなるのだ。ツイッターはつぶやく本人のキャラクターが出た方が面白い。例えばテーブルマークのダジャレ満載のつぶやきは、数多くのファンを得ている。シェル・イスラエル氏が勧める個性の出し方を紹介していこう。 シェル・イスラエル氏が「ツイッターで個性を出そう」と言うのは、ツイッターがネットの外のコミュニケーションと非常に近いから
今後のコンテンツプラットホームはコンテンツと融合する 以上、結論。おわり……でもいいんだけど、もうちょっとだけ(実際はかなり)補足する。 ちなみに、このエントリは、ぼくの一連のコンテンツプラットホームに関するエントリで、文句とか批判ばっかりいっていないでどうすべきか書きやがれと、本来であれば相手する必要のない定番の文句をたれるひとたちへの解答でもある。 それは、およそあらゆる種類のプラットホームは色がつく方向に進化する、という話だ。 これは通常、IT業界でよく聞く定石とは逆の話だ。プラットホームを提供するプレイヤーは通常は対象となるユーザをすべて囲い込むために中立の立場をとったほうがいいといわれる。プラットホームには色がつかないほうがいいとされているのだ。 実際にCGM/UGC系のサービスの多くで運営側が「われわれはユーザのみなさんが自由につかっていただけるように場を提供することに徹します
ふとした縁があって、「ゼロの使い魔」という小説を読んだ。 「ゼロの使い魔」はライトノベルだ。ぼくはライトノベルのことについてそれほど詳しくないのだが、この「ゼロの使い魔」はすごく正統的なライトノベルだと思った。非常にオーセンティックな、ライトノベルの鑑のような作品だと思った。その通り、この作品はとても人気があるようで、物語はシリーズ化され、2004年の第1巻刊行以来、すでに13巻が出されている。また、アニメやコミック、ゲームになるなど、他メディアへも大きな広がりを見せている。ぼくが読んだのは、そのムーブメントの端緒となった、2004年に刊行された第1巻だ。これを読んで、ぼくは色々な感想を抱いた。また、この作品を通して、「ライトノベル」というジャンルそのものにも、ある感慨を抱いた。そこでここでは、そんな「ゼロの使い魔」を読んで思ったことや、それを通して抱いたライトノベルというジャンルについて
昨日、民放労連青年協議会というところが主催したセミナーに参加してきた。そこで、アカデミー賞の外国映画賞を受賞した映画「おくりびと」の脚本を書かれた小山薫堂さんの講演があり、そのお話を聞けた。小山さんはちょうど「おくりびと」がアカデミー賞を受賞したばかりということで、それにまつわるさまざまに面白いお話を聞かせてくれたのだが、その中でも特に印象に残ったエピソードがあったので、それをここに紹介したい。 小山さんは、さまざまな紆余曲折の末この映画の台本を書いたのだけれど、その初号試写を見終わった時に、「これはいける」という確かな感触をつかんだのだそうである。それで、どうせなら宣伝も自らが担当しようとしたのだけれど、これが思いのほか難しかったらしい。というのは、「おくりびと」という映画は取り扱ってるテーマが「死」なだけに、イメージが良くないということで、みんなあんまり積極的に取り上げてくれなかったの
「コンスタントにappstoreの上位に入るアプリを作るコツって何?」って偶に質問されるど、そんな定式化できるほど、まだ検証しきってないのでなんともいえないです。 というかあったら自分が知りたいdeath。 とりあえずひとつだけ思うのは、アプリの品質のよしあしは大事ですが、それ以前に、そもそも球を投げる場所に的があるかどうかが一番重要なんじゃないかと。 自分がアプリ1本作る場合、まず市場調査をして、競合製品をクラスター分析して、ユーザーの挙動のシナリオ分析をして、シナリオに対する問題解決法をフィッシュボーン分析して、ペーパープロトタイピングして・・・ ここに球を投げようっていうのが決まるまでにだいたい2週間、その後1週間で実装して1週間でスキンとアイコン作って、ベータテストを2週間・・・って感じでやってます。 なんか突貫工事というか、ぶっちゃけObjective Cの実装がそれほど楽しくな
前回のエントリーで、「情報共有の重要さを理解できない奴はアホだ」と書いた。何故アホなのか? <追記> コメント欄で指摘されましたが、「情報を共有しない奴はアホか?」というのは表現として不適説でした。正確には共有しない事が悪いのではなく、「共有しないほうが得だと考え、意図的に情報を隠している奴は何故アホか?」ですね。 ここは素直にゴメンナサイです。 「共有か?抜け駆か?」という話では、往々にしてゲーム理論や囚人のジレンマが引用される。だが、この囚人のジレンマは、実のところ机上の空論だったりする。それはなぜか。 なぜ囚人のジレンマは机上の空論か? 囚人のジレンマには幾つかの成立条件がある。 その1つは、「プレイヤー間での情報交換や、強制力のある合意を形成できない環境」というものだ。つまり、情報交換ができるプレイヤーが多数存在する時点で、囚人のジレンマを持ちいた説明には意味がない。 プレイヤー間
最近考えていることなど。 言葉の定義 「共同体」と「主催者」というものを想定する。宗教団体ならば、教団と教祖の関係になるし、 パチンコ屋さんなら、パチンコ屋さんの門をくぐった顧客は全て、共同体の一員で、主催者は社長になる 共同体はしばしば重なり、見る角度によって様相を変える。 「はてな」という共同体を主催しているのは近藤社長とその周りの人々だし、 「はてな村」という、議論それ自体を楽しむ共同体は、「はてな」と重なるけれど、主催者は異なる 「共同体工学」の目指すもの 上手に制御された共同体は、実体としての力を持つ。「コミュニティエンジニア」は、 共同体に対する操作を通じて、そうした力を引き出そうと試行錯誤する 「共同体の成功」というものを、主催者がそこから取り出した、実体としての力であると定義する 「お金」であったり、投票のような「権利」であったり、行動であったり、主催者が、 共同体から大き
「マーケティング」という言葉を聞くと「商品に関する情報を顧客に向けて発信する」だけと考える人が多いが、マーケティング部門の役割として同時に重要なのは、顧客のニーズをきちんと探り出して「何を作るべきか」という部分に反映させること。 ちょうど今読んでいるHarard Buisness Reviewにとても良い例が出ていたのでその紹介。 米国のペンキ会社が、競争相手に安売り競争を仕掛けてられ、「利益を削ってでもマーケットシェアを維持すべきか」という厳しい選択に迫られていた。その時にその会社のマーケティング部門が調べ出したのが、主な顧客である塗装業者が何にお金を使っているかというデータ。 そのデータによると、ペンキそのものは経費の15%にすぎず、大半は人件費だという。それも、ほとんどのケースで、一度塗ったペンキを十分に乾かすために、次の日にもう一度現場に足を運んで二度塗りをしているためによけいな人
先日、地下鉄に乗っていたときに、目の前の初老の男性がニンテンドーDSで本(電子ブック)を読んでいるのを目撃して、ちょっと衝撃を受けた。そういう時代になったのか、と思ったし、かねてiPhoneやそれに類するデバイスで文章を読むことについての可能性を考えていたところだったので、この男性の姿に、電子ブックリーダーの可能性を見た気がしたのだ。 ただ、ここで言う電子ブックリーダーとは、主にiPhoneなどにアプリとして付加されるソフトのことで、ハードとしてのリーダー専用機の将来性については、日本市場に関する限り、私は懐疑的だ。日本メーカーによる電子ブックリーダーは、静かに市場から消えてしまった。ただし一方で、アメリカではAmazonの電子ブックリーダー”Kindle”が好調らしい。 この対照的な動きの理由は、一つにはkindleに通信機能がついていて、日本製の電子ブックリーダーのようにPCやメモリー
MBAの授業の一環で、"Marketing Myopia" (by Theodor Levitt) という1960年に書かれた論文を読む機会があったのだが、色々とうなずけるところがあったので、メモ代わりに。 家電メーカーのような技術系の会社は、どうしても技術系の人が経営者になりがち。技術系の人は(私も含めてだが)色々な問題を論理的に解決しようとする。技術的な問題を解決するためにはこのアプローチはとても有効だが、消費者心理のように曖昧で非論理的なものには適用できない。 技術系の経営者が陥りやすい失敗は、自分がコントロールできる分野、すなわち、技術的に難しい問題を解決することにばかりエネルギーをそそぎ、非論理的で簡単にはコントロールできない消費者の動向のようなものに十分な注意を払わないこと。 その結果、「消費者はどのみち論理的な行動なんてしないんだから、それに関して色々と戦略を立てたところで無
今読んでいる「Marketing Management」にこんな文章がある。 Customers buy benefits, not products. The benefits a customer receives from a firm's offering, less the costs he or she must bear to receive those benefits, determined the offer's value to the customer. 消費者が買うのは「商品」ではなく、「その商品を通して得られるもの」から「それを得るために払わなければならないさまざななコスト」を差し引いた「利益」である、という話。 ここで強く認識しておくべきなのは、その「コスト」とは単なる商品の購入のために支払うお金だけではなく、その商品を得るためにする労力(例:買い物に行く時間
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