イギリスのボリス・ジョンソン首相は1日、香港市民300万人に対し、イギリスの市民権や永住権の申請を可能にする方針を明らかにした。 中国政府が6月30日に施行した香港国家安全維持法(国安法)が自由を侵害しているため、かつてイギリスの植民地だった香港からの「逃げ道」を作るとしている。 対象となるのは、1997年の香港返還以前に生まれた香港市民が持つことができるイギリス海外市民(BNO)パスポートの保持者。現時点で35万人いるほか、申請の条件を満たしている人が260万人いるという。
香港の民主派デモで英国領時代の香港旗を掲げる人(2020年6月1日撮影)。(c)ISAAC LAWRENCE / AFP 【6月3日 AFP】英国のボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相は2日、中国政府が香港に「国家安全法」を導入した場合、香港住民数百万人に英国のパスポートを発給する方針を示した。 ジョンソン氏は英紙タイムズ(Times)と香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(South China Morning Post)への寄稿で、「香港の多くの人々が、自分たちの生き方が脅かされていると感じている」「もしも中国がこの恐怖を正当化するのであれば、英国は良心に照らして、ただ肩をすくめて立ち去るわけにはいかない。代わりにわれわれは自分たちの義務を引き受け、別の方法を提示する」と述べた。 ジョンソン氏によると現在、香港住民の約35万人が英国にビザ(査証)なしで入国し最
【上海・林哲平】英国のケンブリッジ大出版局は18日、ウェブサイトに掲載されている天安門事件など中国関連の論文300点について、中国からの接続を遮断したことを明らかにした。出版局は中国当局からの要求に従ったとしており、敏感な内容の論文が国内で広まるのを警戒する中国の意向に沿った格好だ。研究者からは中国の言論統制が海外にまで及んできたことに懸念が強まっている。 出版局がサイト上で発表した声明などによると、遮断されたのは中国研究の有力学術誌「チャイナ・クオータリー」に掲載された論文や書評の一部。テーマは天安門事件のほか、チベットといった民族問題、台湾問題などで、1960年代から今年にかけての論文などが掲載された。 中国国外からサイトに接続し「天安門」と打ち込んで検索すると50件が該当するが、中国国内からは5件しかヒットしない。北京外国語大学の展江教授は米紙ニューヨーク・タイムズに対し、「検閲が学
2016年、イギリスでは新たな方法の普及によってHIV感染者数が激減した。その立役者であるグレッグ・オーウェンは医師でも政治家でもなく、元セックスワーカーのホームレスで、現在は失業者だ。オーウェンはなぜこのようなことをやってのけたのか。BuzzFeed Newsは独占取材でオーウェンにその体験を語ってもらった。 【Patrick Strudwick / BuzzFeed Japan】 その人の物語を知れば憎しみはなくなる。裸の肖像に込められた思いとは 2016年、クリスマスの数日前のこと。かかってきた電話は、それまで誰も予想できなかったような内容だった。 シーナ・マコーマック教授は、HIVウィルスを追跡し、それと闘うことに生涯を捧げてきた疫学者であり、世界でもっとも高い評価を受けるHIV専門医だ。マコーマック教授はその日、電話の相手に対して、トップニュース級のメッセージを伝えた。この12カ
世界各国に重大な影響を及ぼすと言われる英EU離脱ですが、当然ながら「イギリスがもっとも大きな代償を払うことになる」と記すのはメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』。高野さんは、「今後離脱が多発しその存続が危ぶまれるEUよりも先に、英連合王国が解体の危機を迎えることになる」と持論を展開しています。 「後悔先に立たず」で混沌の海に溺れる英国──EUよりも先に連合王国が解体の危機へ 世間が犯す数々の過ちの中でも、「後悔先に立たず」は代表的なものの1つで、「転ばぬ先の杖」「濡れぬ先の傘」「死んでからの医者話」「覆水盆に返らず」など類似の諺には事欠かない。英語でも、It is no use crying over spilt milk(ミルクをこぼしてから泣き叫んでも役に立たない)とか、Repetance comes too late(後悔はいつも手遅れ)とか言うらしい。ものの弾みでEUからの離
EU脱退の可否を決める英国の国民投票において、脱退が過半数を占める結果となったことに世界中が衝撃を受けた。 EUは、2度の世界大戦で主戦場となった欧州において戦争からの永遠の離別を目的に発足し、加盟国が増加している。そのEUから脱退するとの英国民の判断に、世界が驚愕した。 一方、実は英国という国は先進国の中でも非常に特異な国であると言える。英国の政治、経済、社会、それぞれの面での特異性についてまとめてみたい。 ■ 全世界の陸地の4分の1を占めた大英帝国 英国は、歴史的にはイングランドを中心とする王国が、スコットランド、アイルランドの他、大陸の諸王国との間で、数多くの戦争を経験し、その過程で王室の課税権などに対する制限を貴族、議会等が持ちながら発展した国である。 16世紀以降は海洋国家として海外進出・領土獲得を進め、最盛期の19世紀後半から20世紀初頭には、植民地・海外領土は全世界
BBCによると、国民投票に登録した有権者数は4649万9537人と過去最高だった。結果は、約52%の人々がEU離脱を支持した。 英政府やメディア、国際機関、欧州各国政府、企業などによる「景気減速、失業、給与下落、資産価値減少、格下げなど、EU離脱は英国のためにならない」という大合唱にも関わらず、どうして英国民は国を二分するほどにEU(欧州連合)政府に対して懐疑的になったのだろうか? 私は、これまでにEU政府やECB(欧州中央銀行)が行ってきたことに大きな原因があると見ている。(『相場はあなたの夢をかなえる ―有料版―』矢口新) プロフィール:矢口新(やぐちあらた) 1954年和歌山県新宮市生まれ。早稲田大学中退、豪州メルボルン大学卒業。アストリー&ピアス(東京)、野村證券(東京・ニューヨーク)、ソロモン・ブラザーズ(東京)、スイス・ユニオン銀行(東京)、ノムラ・バンク・インターナショナル(
6月23日(現地時間)の国民投票でEU離脱派が残留派を上回ったイギリス。そこで若者たちが悲痛な声を上げている。 「今日、私のような若者は、分断と孤立という不安な未来を突きつけられました」 ガーディアンの動画に登場する女性の言葉だ。 次々に声をあげる。 「16、17歳の声は聞いてもらえなかった。私たち自身より90歳の人の方が、私たちの残りの人生を決める力が強いなんて」 「なぜ、僕の将来は、二度と戻らないノスタルジーばかり追い求めて、実際に受け取っている福祉手当がわからないような世代に決められなきゃいけないんだ」 「本当に悲しく思っています。もはやユナイテッド・キングダム(結びついた王国=イギリスのこと)ではなくなってしまった。24歳の私とすると、本当に恐ろしい」 USBも使えない世代に…なぜか。EU加盟国である恩恵を若者たちは感じていたからだ。離脱派の主張は若者の心をつかまなかった。 離脱派
英国は23日の国民投票で、欧州連合(EU)離脱を決めた。離脱派はどうやって勝ったのか。 1. 「経済打撃」の警告が裏目に 最初はわずかだったものはすぐに大きな流れとなり、最後には洪水と化した。 「Brexit=英国離脱」で英国がいかに貧しくなるか、警告の上にも警告が相次いだ。しかしいかに警告の集中砲火を浴びても、国民は結局のところ、言われたことを信じなかった。そしてあるいは、その程度の代償は払う価値があるとも考えた。 CBI(英産業連盟)もIMF(国際通貨基金)もOECD(経済協力開発機構)もIFS(英財政研究所)も、まるでアルファベット・スープのような専門家たちが次々と、EUを離脱すれば経済成長はおぼつかなくなり、失業率は上がり、ポンドは急落し、英国のビジネスはEU外の無人地帯に放り出されると警告した。 イングランド銀行(中央銀行)は景気後退の懸念を示唆した。財務省は所得税増税
「裏切られたと感じている労働者階級の人々を政界のエリートたちが説得できない限り、英国はEUから離脱するだろう」 2週間前にそう言ったのはオーウェン・ジョーンズだった。 二つに分断された国「おーーーー、マジか!」 という配偶者の声で目が覚めた。離脱だという。 子供を学校に送って行くと、郵便配達の仕事をしているお父さんがロイヤルメールの半ズボンの制服を着たまま娘を学校に連れてきていた。 「まさかの離脱だったね」と言うと、彼も「おお」と笑った。 彼とは昨日も学校で会い、EU離脱投票の話をしていたのだった。昨日の朝は 「残留みたいだね、どう考えても」「ああ、もうそんなムード一色だな」みたいな話を2人でしていたのだった。昨日、彼はこう言っていたのだった。 「俺はそれでも離脱に入れる。どうせ残留になるとはわかっているが、せめて数で追い上げて、俺らワーキングクラスは怒っているんだという意思表示はしておか
【AFP=時事】英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票は24日、英国放送協会(BBC)によると382選挙区のうち374選挙区で開票が行われた段階で「離脱」票が52%となり、離脱派の勝利が確実となった。為替市場では英ポンドが急落し、31年ぶりの安値を付けている。 【写真特集】残留か離脱か、英国民投票 こうした中、スコットランド(Scotland)のニコラ・スタージョン(Nicola Sturgeon)自治政府首相は「スコットランドの未来はEUの一部となることだ」と発言し、独立を目指す可能性を示唆した。英スカイニュース(Sky News)がBBCへのコメントとして伝えたところによると、スタージョン氏は「スコットランドは62%がEU残留に投票した。明確かつ断固とした答えだ」などと語ったという。 一方、北アイルランド(Northern Ireland)でも、カトリック系民族主義政党シン
■スコットランド独立 アイルランドと“壁” 国内二分の傷深く、争い再燃懸念 【ロンドン=岡部伸】英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票は、英国を二分した大論争となった。離脱となれば、300年以上に及ぶ連合王国が崩壊する懸念が広がる。だが、残留となっても、与党・保守党政権を分断した論争の傷は深く、将来に禍根を残すことになる。 イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドから構成される立憲君主制国家の連合王国は、イングランドがスコットランドやアイルランドへの支配を強める形で形成された。 「離脱すれば、スコットランドの独立を求める声が高まり、連合王国が分裂しかねない」「北アイルランド和平をぐらつかせるのは歴史的過ちだ」…。 保守党のメージャー、最大野党・労働党のブレア両元首相は北アイルランドで9日、異例の合同会見を行い、残留を訴えた。 北アイルランドでは、多数派のプ
6月23日に英国で行われた欧州連合(EU)を離脱するか、残留かについての国民投票で、離脱派が約1740万票(51.9%)を集めて勝利した。残留派は約1600万票(48.1%)だった。 自分自身は残留を望んでいたので、残念だし、信じられない思いもする。これほど英国人はEU嫌いだったのかと愕然とする。 離脱派と残留派で英国は大きく2つに割れた。 残留派を率いたキャメロン首相は10月の保守党・党大会をめどに辞任することを表明している。 改めて、現状とこれまでの経緯をまとめてみた。 ―結果は予想されていたか? 今回の国民投票の結果ほど「予想がつかない」と言われた選挙はないといってよい。複数の世論調査では離脱派と残留派の意見が拮抗した上に、これまでのような総選挙と違い、過去の結果と比較しながらの判断ができなかったからだ。 ーなぜ離脱派が支持されたのか? 巨大になったEUの官僚体制への不満、ユーロ圏経
【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)は、英国民が自ら進んで離脱を選択し、正面からEU統合を否定したことに大きな衝撃を受けている。 原加盟の6カ国から28カ国に膨らんだ拡大路線は頓挫を余儀なくされた。各国で今後、国民投票が実施され、英国に続く「ドミノ離脱」に発展する可能性もある。EUは発足以来、最大の危機を迎えた。 トゥスクEU大統領は投票前、英国が離脱を選択すれば「(EU)分裂に向けた第一歩になる恐れがある」と警告。恐れていた離脱が現実となった。EU首脳らは域内の動揺を早期に収拾し、分裂の芽を摘むため変革に向けた新たな戦略を提示しなければならない。困難な課題を背負うことになった。 EUは投票結果を受け、24日にユンケル欧州委員長、トゥスク大統領、シュルツ欧州議会議長、EU議長国のルッテ・オランダ首相によるトップ会合を開催。28、29両日のEU首脳会議では英国を除く27カ国の結束を再確
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