聖書には、救い主イエスの誕生に至るまでの、この世での系図が出てきます。が、記された名前をたどっていくと中にはとんでもない人も名を連ねているのです。 ☆さばきつかさが治めていたころ、この地にききんがあった。(ルツ 1:1) モアブは死海の東側 さばきつかさ=士師がイスラエルの民を治めていた時代(BC1200–1000頃)に、大きな飢饉がありました。ベツレヘムに住んでいたエリメレクは、食物を求め、妻のナオミと二人の息子を連れて、死海の対岸のモアブに移り住みました。モアブ人は、ユダヤ民族の父アブラハムの甥ロトの子孫ですから、民族的にはユダヤ人と親類関係と言えますが、異教に染まり、偶像礼拝をしていました。神さまからは「交わるな」と命令されている、ユダヤ人にとっては“呪われた民族”です。エリメレクも、飢饉が終わるまで、しばらくの間だけだ…と思って行ったのでしょう。しかし飢饉が長引いたか、結局十年も居