1970年代から沖縄を舞台にしたドキュメンタリーや劇映画を制作し、『ベルリン国際映画祭』カリガリ賞を受賞するなど、世界を驚愕させてきた伝説の映画作家・高嶺剛が、約18年ぶりとなる新作映画『変魚路』を完成させた。 高嶺が敬愛する沖縄芝居の重鎮が主役を演じるなど、沖縄にゆかりのある濃厚なキャストとスタッフが名を連ねる本作。その出演者のひとりに、少々意外――けれども、ある意味納得の人物がいた。2015年に木村伊兵衛賞を受賞し、最近では宇多田ヒカル復帰第一弾となるポートレートを撮影するなど、注目を集める写真家・石川竜一だ。地元・沖縄の仲間たちを活写した鮮烈なポートレートで知られる彼は、映画初出演となる本作で、全裸で女性に石膏を塗りたくる青年など3つのサブキャストを演じる。 今回、希代の映画作家・高嶺剛と気鋭の写真家・石川竜一の対談を企画した。1948年生まれの高嶺と、1984年生まれの石川。世代は