酔生夢死浪人日記

 日々、思いついたさまざまなことを気ままに綴っていく

サッカー三昧の日々~農耕民族の限界は?

2005-03-29 07:43:59 | スポーツ

 25日から30日までW杯予選ウイークだ。前半戦はイラン対日本を含め、10試合以上を楽しんだ。日本、韓国、北朝鮮の東アジア3国が相次いで敗れ、砂漠の民に凱歌が上がった。3試合通して感じたことは、サッカーと農耕民族のミスマッチである。

 東アジアの成り立ちは米作りを基盤にした農耕社会である。非農耕従事者、漂泊者を排除した共同体のDNAは現在も受け継がれている。和を尊び、突出を嫌う構造は、堀江氏がぶつかっている壁でもある。自国の風土を否定するつもりはないが、サッカーではマイナスに作用する。何より嗅覚の鋭いストライカーが生まれない。

 野球とサッカーの違いはあるが、横浜監督時代の権藤博氏は、自主性に任せるあまり選手から突き上げを食らった。専制を生みやすい農耕民族の気質は、指示待ちのマニュアル世代でも変わらない。俺はジーコの放任主義を支持するが、日本人にはトルシエの徹底管理が合っているのだろう。

 ジーコの母国ブラジルは、ペルーに1―0と辛勝だった。絶不調のロナウドだが、カカの決勝ゴールをアシストして帳尻を合わせていた。フォビーニョのように才能豊かな選手が次々に現れるのもブラジルらしい。驚いたのはエクアドルの爆発力だ。ホームが高地というアドバンテージもあったが、2点を先制された後、5点を奪ってパラグアイを圧倒した。

 スウェーデンはブルガリアに2―0で楽勝した。解説者の分析通り、スラブ系の選手に精神的な弱さを感じた。安定ぶりでは欧州一のチェコだが、足が地に着かずフィンランドに4―3の辛勝だった。フランスはトレセゲの不調もあり、スイスと引き分けた。ジダン代表引退、アンリ欠場とくれば安閑としていられない。イタリアはピルロがFKを2本決め、スコットランドに勝った。流れからの得点ではなく、相手の決定力のなさに救われた面もある。

 どこより応援するオランダは、敵地でルーマニアと戦った。いきなりファンバステンの「俺流」に仰天する。「20世紀最高のストライカー」ゆえ許されているのだろうが、メンバーがあまりに若い。才能の絶対値だけで選んでいるようだ。3バックが24歳以下、躍進チェルシーを支えるロッベンは21歳である。前半40秒で先制したが、ロッベンがケガで退場する。代わりに登場した18歳のバベルが、代表デビューをゴールで飾った。この少年、とてつもない逸材かもしれない。2―0で勝ったとはいえ、後半は危ないシーンも多く、冷や冷やし通しだった。

 あす30日にも世界各地で予選が行われる。イスラエル対フランス、セルビア・モンテネグロ対スペイン、スロバキア対ポルトガルは、いずれも各組の天王山だ。

 日本にとっても重要な戦いとなる。ケガや警告累積で攻撃の主力を欠くバーレーンは、スコアレスドローを目指し、専守防衛でカウンターに賭けてくるだろう。決め手に欠く日本にとって、逆にやりにくい。俺の予想は1―0で日本の勝ち。その1点は、中村のPKもしくはFKかなと……。
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