哲学者であるRebecca Roache博士率いるチームは、「未来の技術」によって変化する懲罰の形態を探っているという。その一つに、「薬物を使い懲役に服する期間を伸ばす」というものがあるそうだ(The Telegraph、slashdot)。 これは既に存在しているという「時間の感覚を歪める薬物」を使い、服役者の時間の感覚を遅くする、もしくは脳の働くスピードを速めることで、長い年月分の心の働きを短期間に収めるというもの。これを利用することで、「1000年の時間の単位に値する懲役」を実現できるという。 しかし、死ぬまで閉じ込めておくことと、脳を操作して長期間の懲役を実現した後に自由にすることのどちらが道理的なのだろうか。このような問いかけは単に「未来的」な懲罰を探るのではなく、未来の目から現在を見ることで懲罰の道理を再考することが目的であるとのことだ。
Photo by Getty Images あの人の目からはどんな風に世界が映っているのだろう…。 他人の色の見え方をシミュレーションしているアプリ、「色のシミュレータ」のご紹介です。 様々な色覚特性を持つ人の色の見え方を体験するための“色覚シミュレーションツール”として、医学博士・メディアデザイン学博士である浅田一憲氏により、色彩学の理論を使用して開発されました。 春らしい、色鮮やかなTETE HOMMEのジャケット。 実はこの4つの区分、同じアイテムを見ているのです。色の捉え方が様々なのがわかりますか? 男性の約5%が、赤と緑の色の区別がしにくい、濃い赤が見えにくいなどの色覚的な特徴があると言われています。 色覚タイプには主に、C:一般型、P:1型、D:2型、T:3型の4種があることが知られており、それぞれのタイプや強度によって色の見え方が違うよう。 また、1~3型の色覚タイプを持つ人
スティーブ・ジョブズ、アルベルト・アインシュタイン、マーク・トウェイン。この3人の偉大な人物に共通する点は「机がいつも散らかっていたこと」です。 時代を変えたこの3人は、決して大衆に左右されることはありませんでした。そして、社会のルールに捉われない、その机の散らかりぶりには目を見張るほど。 ですが、その混沌さの中においても一定の秩序が存在していたようです。つまり、積み重なる書類や雑誌の山、さまざまな物が置かれながらも、ある種のルールがあり、その使用者のみが体感できる使い勝手の良さがあったのです。 今回は、その3人以外にも散らかった机で仕事をする著名な人々を紹介しましょう。フェイスブックの創設者・CEOのマーク・ザッカーバーグが職場で仕事をする様子。 Photo by Tiphereth ザッポスのCEO、トニー・シェイ。文化に関する本からカウボーイハットに至るまで、あらゆるものが置かれてい
人が人を信頼する瞬間、脳の中では何が起きているのか? その仕組みの一部が脳科学により解明されつつある。信じるかどうかを判断する脳の部位、信頼を生む物質について気鋭の脳科学者が語る。 信頼と脳のメカニズムについて、最新の研究をご紹介しましょう。一般的に誰かに関する悪い評判を聞くと、その人に対する信頼度は下がります。シカゴ大学のマーガレット・ワードル博士らは、そのとき脳の尾状核が強く反応することを明らかにしました。 これは何を意味するのか。尾状核は運動系の一つで、いちいち考えなくても体がスムーズに動くように筋肉の動きなどを計算します。たとえば小魚が大きな魚に追われているときに川が二股に分かれていたとします。このとき右に逃げるべきなのか、それとも左に進むべきか。その直感的な判断を下すのが尾状核です。悪い評判を聞いたときに尾状核が反応するということから、信頼するかどうかの判断には直感が深くかかわっ
これをお伝えするのはたいへん心苦しいのですが...... いえ、この際だからはっきり言いましょう。あなたの脳は、大きな数字を処理できるほど進化していません。狩猟生活をしていたあの頃から賃金奴隷の現在に至るまでの間、我々ホモサピエンスのメンタルはそれほど変わっていないのです。だから、クルマの購入や住宅ローンの契約、老後の生活設計などのシチュエーションで大きな数字に直面すると、間違いを起こしやすいのです。 ボストンカレッジで心理学を研究しているサラ・コルデス助教は、進化の過程において、大きな数字を処理する必要がなかったとことはうなずけると言います。 かつてヒトが数える必要があったものといえば、家族の人数、近くにいる天敵の数、木になっているリンゴの数ぐらいでした。つまり、非常に大きな数字に出会うことは極めて稀だったのです。大きな数字といえば、ハチの大群ぐらいでしょうか。でも、大群はあくまでもひと
科学技術振興機構(JST)、東京大学、東京女子医科大学(TWMU)は2月11日、昭和大学との共同研究により、言語の文法処理を支える3つの神経回路を発見し、言語障害の1つである「文法障害」に伴う脳活動の変化を解明したと共同で発表した。 成果は、東大大学院 総合文化研究科の酒井邦嘉 教授、昭和大 横浜市北部病院の金野竜太 講師、TWMU 先端生命医科学研究所の村垣善浩 教授らの共同研究チームによるもの。研究はJST課題達成型基礎研究の一環として行われ、詳細な内容は現地時間2月11日付けで英国科学誌「Brain」オンライン速報版に掲載された。 言語は、人間の知的機能を支える最も基本的な能力なのはいうまでもない。脳梗塞・脳出血・脳腫瘍などの病気や脳挫傷などの事故によって、言語障害などの高次脳機能障害が生じる可能性が高い。高次脳機能障害には認知症と失語症が含まれるが、言語障害には失語症に加えて、発声
かゆいところをかくとなぜ気持ち良くなるのか──その脳内メカニズムを解明したと自然科学研究機構生理学研究所が発表した。かくことで快感が生じている際には脳の「報酬系」と呼ばれる場所が活性化していることが分かり、アトピー性皮膚炎などで苦しむ人向けに新しい治療法の開発につながることが期待できるという。 研究グループは、実験的にかゆみを起こし、その近辺をかいて気持ち良くなっている際の脳活動をfMRI(磁気共鳴断層画像装置)で調べた。その結果、中脳や線条体といった報酬系強く反応することが分かったという。 報酬系は、欲求が満たされたり、欲求が満たされることが期待できる時に快感を起こす仕組みで、この快さ(「達成感」など)に導かれて人間はさまざま行動を行っている。 アトピー性皮膚炎などではかけばかくほど皮膚が傷つき、よりかゆみがひどくなり、患者は苦しむことになる。快感を抑えることができれば過度にかいてしまう
「良いアイデアがもっと浮かべば良いのに」と、誰もが願うものです。アイデアを自分で生み出そうとせずに、自然に思い浮かぶのを期待している人や、でも必要な時に浮かんでこないせいでイライラする人も多いのではないでしょうか。 そんな人に朗報です。アイデアの創造はひとつのプロセスであり、訓練を積めば、もっとたくさん(欲を言えば、もっと良い)アイデアを生み出せることが、研究によって明らかになっているのです。 お風呂などでリラックスしている時に、すばらしいアイデアを意図せずして思いつくことも多々ありますが、この記事では、そうした創造的プロセスの科学的背景を見ていきます。 脳の創造的機能の仕組み これまでの科学研究では、創造的プロセスにおいて脳内で何が起きているのかについて、正確に突き止められていません。というのも、脳のさまざまなプロセスが複雑に関係しているからです。また、創造的プロセスには、右脳と左脳のど
【本の概要】◆今日お送りするのは、既に先日一足先に予告させて頂いた、本田直之さん監修のご本。 本書を読んで、アマゾンの「内容紹介」にあった【脳科学】×【小さな一歩の実践】=【目標達成】 たった1つの習慣を知れば、あなたの生き方はガラリと変わります。 という一節も、まんざらではないことがよくわかりました。 「実践のしやすさ」という点では、群を抜いた一冊。 すでに「口だけ大臣」と言われている(?)この私でさえ取り入れております(笑)。 いつも応援ありがとうございます! 【目次】プロローグ 始まりはすべて「小さな1歩」 第1章 「1つの習慣」だけでうまくいく理由 第2章 小さな質問をする 第3章 小さな思考を活用する 第4章 小さな行動を起こす 第5章 小さな問題を解決する 第6章 小さなごほうびを与える 第7章 小さな瞬間を察知する 【ポイント】■脳のシステム⇒人間の脳は、もっとも下部にある「
アルツハイマー病など認知症の原因物質の一つとみられるたんぱく質「タウ」が、患者の脳内に蓄積した様子を可視化することに成功したと、放射線医学総合研究所(千葉市)のチームが発表した。 発症の早期発見や症状進行度の評価への応用が期待できるという。米科学誌ニューロン電子版に19日、掲載される。 樋口真人(まこと)チームリーダー(神経科学)らのチームは、タウと結び付いて弱い放射線を出す、特殊な化学物質を開発。これを注射して、放射線を体外から測定すると、タウの蓄積した場所が浮かび上がった。 この技術で検査したところ、アルツハイマー病の患者は、記憶をつかさどる「海馬」という領域にタウが蓄積していた。症状が進行した患者ほど、脳内の広い領域でタウが増加していた。アルツハイマー病とは別の認知症の患者も、タウが脳内に蓄積していた。
視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚に続く第六感は、量の大小を感じる「量」覚なのだろうか? 蘭ユトレヒト大学のベンジャミン・ハービー博士らが、認識する量の大小によって働く脳の部位が違うことを証明した。脳科学者たちが長年追い求めてきた「量」の脳地図を完成させたのだ。 脳のどの部位がどの情報を処理しているかを表す「地図」は五感それぞれに特有のものがある。「量」も同じく地図にできると考えられてきたが、長年にわたりその手掛かりはつかめずにいた。ハービー博士らが9月6日に米科学誌「Science」で発表した研究では、被験者にさまざまなパターンのドットを見せ、そのときの脳の活動をfMRIで観察した。 その結果、小さい量と大きい量は脳の別の部位で処理されていることが判明。また、記号としての数字の認識は、数字の形や単語の認識から派生しているのに対し、量の認識は視覚処理から派生しており、数字と量の認識ははっきりと分
「世界」は脳の中で作られる。 脳研究が明らかにした、 映画「マトリックス」のような事実。 全5回の集中連載で名講義が復活! この絵を見たことある人いますか? 立命館大学の北岡明佳先生が描かれたイラストです。動きの錯覚を呼び起こす不思議な絵。見てください、ほら、なにやら動きを感じませんか? これは動画じゃないんですよ。静止画ですけど、なぜかウネウネと動いて見えますよね。動きを感じる目の錯覚です。 北岡先生の研究グループは、この絵を、ヒトではなく、サルに見せる実験をしているんです。 脳の中のニューロン(神経細胞)に細いガラス電極を刺せば、ニューロンの活動を記録できる。すでに脳の中に、いろんなニューロンが見つかっています。たとえば赤色を見たときに反応する赤ニューロンとか、丸い形を見たときに反応する丸ニューロンとか、顔を見たときに反応する顔ニューロンとかね。とにかく、いろんな種類のニューロンがある
体のさまざまな組織になるiPS細胞とES細胞から、大きさが最大で4ミリほどのヒトの脳の組織を作り出すことに、イギリスなどの研究グループが成功しました。複雑な構造をもつヒトの脳の組織が出来たのは世界で初めてで、研究グループでは、脳の病気の解明などに役立つとしています。 イギリスとオーストリアの研究グループは、さまざまな組織になるヒトのiPS細胞とES細胞を、それぞれ神経の元となる細胞に変化させたあと、ゼリー状の物質の中に入れ4日間、培養しました。そして、別の容器に移して培養液と一緒にゆっくりとかき混ぜる作業を続けたところ、それぞれ脳の組織が形づくられ2か月後には、最大で4ミリほどの大きさにまで成長したということです。 出来た脳の組織は、ヒトの大脳皮質のように神経細胞の層が重なり、記憶をつかさどる海馬の細胞や目の網膜の組織も含まれていました。また、研究グループでは、脳が生まれつき小さい「小頭症
老化に伴って記憶力が低下する原因となる脳のたんぱく質を特定したとアメリカの研究グループが発表しました。 年をとったネズミでこのたんぱく質を増やしたところ、衰えた記憶力が回復したということで、研究グループでは人にも応用できる可能性があるとしています。 この研究を行ったのは、ノーベル医学・生理学賞を受賞したコロンビア大学のエリック・カンデル教授の研究グループです。 研究グループでは、33歳から89歳までの男女18人の脳のうち、記憶に関わる海馬という領域に注目し、詳しく調べました。 その結果、老化に伴って「RbAp48」というたんぱく質の量が次第に減っていることが分かったということです。 さらに、ネズミを使った実験で、遺伝子を操作して、脳の中でこのたんぱく質の量を増やしたところ、生後15か月の年老いたネズミの記憶力が生後3か月ほどの若いネズミと同じ程度にまで回復したということです。 研究グループ
本番に弱い、口下手、3日坊主……若い頃からの性質は変えられないと諦めてはいないか。人気の脳科学者が、誰でも、何歳からでもできる「自分を変える」法を伝授する。 能力や性格は40~80%が遺伝、残りは環境によって決まるという。しかも、人の脳は8歳までに急成長を遂げ、25歳でひととおり発達を終えてしまうという。だから、「大人は劇的には変われない」と脳科学者の澤口俊之先生は手厳しい。 しかし、落胆するのは早い。最近の研究では、大人になってからでも脳のニューロン(神経細胞)は増えるし、神経回路も発達することがわかっている。また、25歳を過ぎたあとは50代の終わりまで脳はさほど衰えないという。つまり還暦を迎える頃までは、努力と環境次第で脳機能を上げることは可能なのだ。 「なりたい自分」のイメージや具体的な目標を持つこと自体、脳を変える原動力になると澤口先生は指摘する。ただし、苦手や弱点を克服することば
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