パレスチナ自治政府のイスラム教裁判所のタミミ長官は7日、男女が結婚する際、2人とも新型インフルエンザに感染していないとの証明書を婚姻をつかさどる裁判所に提出するよう義務付けるファトワ(宗教見解)を出した。 新型インフルエンザの感染拡大防止が目的。パレスチナ自治区ではこれまで約70人が感染したが、死者は出ていない。地元メディアによると、自治区では結婚に際しエイズとサラセミア(地中海性貧血)で陰性の証明書の提出が既に義務付けられているという。(共同)
作家の村上春樹さんが2月15日、イスラエルの文学賞「エルサレム賞」の授賞式で行った記念講演が大きな反響を呼んでいる。体制を「壁」、個人を「卵」に例え、「私はいつも卵の側に立つ」と、作家としての姿勢を語った内容だ。イスラエル軍の攻撃によってパレスチナ自治区ガザ地区で1000人以上が死亡した直後だけに、受賞拒否を求める声も挙がったが、村上さんは「語らないよりは語ること」を選択した、と出席を決めた理由を明言した。そこで、村上さんが英語で行った講演の録音を文章にし、全文を2回に分けて掲載する。(翻訳は学芸部・佐藤由紀) ◇小説家は、隠れている真実をおびき出してしっぽをつかみます ◇壁が正しく、卵が間違っていても、私は卵の側に立ちます こんばんは。私は本日、小説家として、長々とうそを語る専門家としてエルサレムに来ました(聴衆から笑い)。 もちろん、うそをつくのは小説家だけではありません。ご存じのよう
私は、村上春樹が、エルサレムで語った言葉を、「日本人」として聞いた。 イスラエルは、国家というシステムを切望する情熱から生み出された。私は、その情熱を持っていない。なぜならば、私は「日本人」であることを生まれながらに付与され、特権を享受し、国家に守られて生きてきたからだ。それが当たり前にありすぎて、疑うこともなく育った。システム(壁)の内側の人間である。 村上春樹は、このような「日本人」を相手に小説を書く。読者も、村上春樹を「日本人」だと想定している。「日本人」のコミュニティの中で、「小説家・村上春樹」は存在している。たとえ、村上春樹個人が、日本を嫌って移住しても。 村上春樹は、エルサレムで「私は小説家である」と言った。このとき、「日本人」コミュニティ内での「小説家・村上春樹」と、エルサレムでスピーチを行う村上春樹は接続される。多くの「日本人」は、エルサレムでスピーチする村上春樹を「日本人
【エルサレム16日共同】作家の村上春樹さんが15日行った「エルサレム賞」授賞式の記念講演の要旨は次の通り。 一、イスラエルの(パレスチナ自治区)ガザ攻撃では多くの非武装市民を含む1000人以上が命を落とした。受賞に来ることで、圧倒的な軍事力を使う政策を支持する印象を与えかねないと思ったが、欠席して何も言わないより話すことを選んだ。 一、わたしが小説を書くとき常に心に留めているのは、高くて固い壁と、それにぶつかって壊れる卵のことだ。どちらが正しいか歴史が決めるにしても、わたしは常に卵の側に立つ。壁の側に立つ小説家に何の価値があるだろうか。 一、高い壁とは戦車だったりロケット弾、白リン弾だったりする。卵は非武装の民間人で、押しつぶされ、撃たれる。 一、さらに深い意味がある。わたしたち一人一人は卵であり、壊れやすい殻に入った独自の精神を持ち、壁に直面している。壁の名前は、制度である。制度はわたし
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イスラエル最高の文学賞、エルサレム賞の09年受賞者に作家の村上春樹さんが決まった。受賞選定委員長が編集長を務めるイスラエルの有力紙ハアレツは21日付で、受賞理由について「日本文化と現代西欧文化とのユニークなつながりを描くなど、西側で最も人気がある日本人作家。読むのはやさしいが、理解するのはむずかしい」と伝えた。 http://www.asahi.com/culture/update/0124/TKY200901240160.html 他にも、「村上春樹 エルサレム賞」で検索すると、いろいろ出てきますね。*1 ところで、あれこれ検索してると、エルサレム賞については、かつてこんなことがあったそうです。 5月11日の南ドイツ新聞によると、ニューヨークの作家で、人権擁護活動でも有名なスーザン・ソンダクがこのほど、イスラエルのイエルサレムで開催されていた国際書籍市のおりに、「2001年イエルサレム賞
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