今季よりFC琉球でプレーする元日本代表の我那覇。13年ぶりとなる故郷でのプレーに、つねに前向きな姿勢を見せている【宇都宮徹壱】 元日本代表、我那覇和樹が故郷の沖縄に戻って、ずい分と時間が経ったように感じるのは、私だけではないと思う。今季、JFLのFC琉球の一員となった我那覇は、けがで苦しんだ一時期を除けば、コンスタントにスタメン出場を続けているものの、その動向が話題になることはほとんどまれであると言ってよい。それは、同じ元代表でJFLクラブに移籍した久保竜彦(金沢)や松田直樹(松本、故人)と比較すれば明らかである。今季のゴール数が2つしかない(10月2日現在)ことに加えて、沖縄のサッカー事情がなかなか本土に伝わりにくいことも関係しているのかもしれない。 我那覇といえば、川崎フロンターレ時代の2006年、J1で32試合に出場して18ゴールを挙げ、チームのACL(アジアチャンピオンズリーグ)