インド、ウチャパリで黒い全粒穀物を収穫する人々。「非伝統的原因による慢性腎臓病」(CKDnT)の拡大は、猛暑の中の農作業が一因とみられる。(PHOTOGRAPH BY ED KASHI, VII) 中米とインドの農村で、腎臓の機能がゆっくりと失われていく慢性腎臓病(CKD)が広がりつつある。先進国の場合、慢性腎臓病を引き起こす原因は糖尿病や高血圧であることが多い。ところが、中米ニカラグアやインドの農民に見られる腎臓病には、別の要因があるようだ。そのため研究者たちは、これらの地域に見られる腎臓病を「非伝統的原因による慢性腎臓病」(CKDnT)と呼ぶ。CKDnTの原因にはまだ不明な点もあるが、熱ストレスや脱水症状に繰り返し陥ることが原因で発症している可能性が高い。