唐澤一友(著)/2011年9月 2100円(税込)/四六判並製・262頁 装丁:矢萩多聞/装画:たけなみゆうこ 「AnneのニックネームがなぜNancy?」「every dayは名詞が並んでいるのになぜ副詞扱い?」英語の歴史的な発展をたどり、他の言語と比較。英語が深く理解できるようになる、英語学のユニークな入門書。 (ISBN 9784861102837) 目次|indexs はじめに 序章│英語発達史概観 英語史の時代区分 古英語とは 中英語とは 豊かな英語語彙 近代英語とは まとめ 第1章│インド・ヨーロッパ祖語民族の言語・文化・神話 インド・ヨーロッパ祖語民族の世界 インド・ヨーロッパ祖語から各言語へ 印欧語比較言語学の始まり 有史以前の世界への扉としての言語 太古の人的交流の痕跡としての言語 車輪の発明とインド・ヨーロッパ祖語民族 印欧語アナトリア起源説
「日本語」・「インド=ヨーロッパ語」同一起源説 昨日、秋田弁はフランス語に似ているなどと半分冗談で書きましたが、この本の著者である工藤さんは、秋田県の出身、そしてフランス語・フランス文学の専門家でいらっしゃいます。そして、東京弁が外国語に感じられるとどこかでおっしゃっておりました。 そう言えば、秋田人(いやむしろロシア人か?)であるウチのカミさんも、標準語でしゃべっていると疲れる、あるいは本当に疲れ切ると標準語が話せなくなると言っています。私なんか見事に方言(母語)を持っていない超標準日本語話者なので、その感じがどうしてもわかりません。 さてさて、そんな日本在住秋田人(?)である工藤先生の本、日本語と印欧語の起源を同一とするなどと言いますと、どうしてもその筋の(名前とnameみたいな)トンデモ系を想起してしまいますが、それこそトンデモありません、ほとんど学術論文と言って良い内容の本でした。
中山忍、葬儀を終え姉・中山美穂を追悼。「大好きなお姉ちゃん」「みなさんの中山美穂」であり、「永遠のシャイ…
表紙を見ておやおやと思った。日本語・印欧語同一起源説と副題にあるからだ。「名前」とNameを比較して日本語と英語は起源が同じだとするたぐいのトンデモ本かと思ったのだ。言っちゃあなんだが、版元もKKベストセラーズだし。ところが、読んで瞠目、本格的祖語研究の一冊なのだ。著者は言語学とフランス文学を専攻する大学教授である。 本書は、日本語の祖語を求めることの難しさを説くことから始まる。日本語はすぐ隣の朝鮮語と文法構造は酷似するのだが、音形が違いすぎる。有名な大野晋のタミル語起源説も、インド南部から日本列島への伝播があったにしてはその途中の痕跡がたどれない。 しかし、従来の言語学が視野に入れていなかった人類学や遺伝子学の成果を取り入れると、さまざまな言語に共通する祖先を考えることができる。人類はアフリカに誕生し、十万年ほど前にそこを出発、ユーラシア大陸・アメリカ大陸に広がった。そうしてみると諸言語
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