「日本でこれほど多くの人がパレスチナのために行動してくれるのはうれしい。でも、日本の社会運動が年を取った人があまりに多いと思うんだけど、それはどうして?日本の若者は心がないの?」 これを言われたとき、ついに言われるかぁと思ってしまった。社会全体の高齢化が進んでいる、とだけでは説明のつかないほど日本の社会運動は高齢者中心だ。もちろんこれに対する自分なりの回答はもっていたつもりだが、いざ留学生にあらためて聞かれると口が重たくなってしまう。しかし、こういう問いは直接的にではないにせよいろいろなところで聞かれるのでその時の回答を備忘録的に残しておこうと思った。 まず、私は人々が政治的になるためには自分が社会の構成員であるという意識が不可欠だと思うということを前提に置きたい。自分の生活をはじめとした経済的な問題だけでなく、正義や公正の問題を自分事として認識するためには社会的ネットワークのなかに自分が