100万部突破の本屋大賞受賞作が待望の映画化! 原作者の宮下奈都さんと、主人公で新米調律師の外村直樹を導いていく、運命の師・板鳥宗一郎を演じた三浦友和さんが、その感動の源流を存分に語り合う――。 ◆ ◆ ◆ 三浦 宮下さんとお目にかかるのは、撮影現場に続いて2度目ですね。 宮下 対談という機会は初めてで、今日はすごく緊張しています。映画『羊と鋼(はがね)の森』で、三浦友和さんが板鳥(いたどり)さんを演じてくださると聞いた時は、家族も親戚中もいちばん盛り上がったんですよ。「すごい!」「でかした!」みたいに言われて(笑)。私の世代にとって三浦さんは憧れの大スターで、ご出演いただけたのが本当に嬉しかったことを、真っ先にお伝えしたいと思っていました。 三浦 完成した映画をご覧になっての感想はいかがでしたか? 宮下 本当にすばらしくて感激しました。特に印象的だったのは、主人公の外村(とむら)君に調律