前回コラム「中国は日本の被災を望んでいるの?」において、震災に見舞われた日本に対して中国政府が援助をする際、中国国内の対日世論がどう影響しているか、当局の人間がそれをどう認識しているかを考えた。 日本の被災を自業自得であるとして嘲笑ったりするコメントもインターネット上に見られたが、それは極めて少数であることを指摘させていただいた。500万人の中国人が、日本の被災を喜ぶかのようなネット上のイベントに署名した、という情報がある。しかし、人口比で考えれば、日本で50万人程度が署名したのと同程度の話にすぎない。一方、中国政府は、莫大な援助をすることで、国内にたまった「反日感情」が爆発しないだろうかと懸念している。 その後、読者の皆さん、特に中国ビジネスに従事しておられる諸先輩方から「加藤さん、説明が短絡的すぎるよ。もう少し具体例を挙げて説明してくれないか。中国国内の対日世論が、今回の震災を通じてど