「本日の決算発表をもちまして、わたしの会見は終わりとなります」――12月に社長を退任し、会長に就任予定のKDDIの小野寺正社長は、10月22日に開いた4~9月期の決算発表をこう切り出した。スマートフォンの投入遅れを「戦略ミスだったことは間違いない」と率直に認め、後任の田中孝司専務に巻き返しを託す。 4~9月期は、売上高に当たる営業収益が前年同期比0.3%減の1兆7184億円、営業利益が1.2%減の2479億円、経常利益が3.1%減の2340億円、純利益が5.7%減の1370億円。au携帯電話で音声ARPU(加入者1人当たりの売上高)の減少を、データARPUの増収で補い切れなかったことなどが減益につながった。 スマートフォン投入遅れで「他社への流出が起きた」 同社がスマートフォンを本格的に投入したのは今年秋冬モデルから。「どういうタイミングでどう投入するかは、だいぶ前から検討していたが、力の
