「三島由紀夫とドナルド・キーン」展に思うこと 今年は、三島由紀夫と父ドナルド・キーンが出会って七十年になる。そして、来年1月14日には三島の生誕百年を迎えるという。そうした中、11月18日(月)から12月20日(金)まで、新宿区戸山にある学習院女子大学の文化交流ギャラリーで「三島由紀夫とドナルド・キーン」展が開催される。 三島由紀夫とドナルド・キーンの最初の出会いは、1954年11月の歌舞伎座でのことだった。このとき三島29歳、キーン32歳。出会ったその日から意気投合し、二人の交友は、1970年11月の三島の死によって終止符が打たれるまで約16年間(キーンは、足掛け17年と言っていた)続いた。二人はまさに無二の友であったが、その証しは枚挙にいとまがない。私がその一番の証しだと思うのは、三島がドナルド・キーンに宛てた最後の手紙である。その一部を次に引用する。書かれたのは亡くなる数日前どころか
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