羽鳥隆之の父である朴芳雨は、国連軍による平壌制圧と続く治安維持作戦の際、駐留する兵士を相手に街に立つ男娼になる。12歳のことだった。現地入りした兵士の9割以上が、ナイジェリア、コソボ、あるいはソマリア出身の傭兵であり、朴は不潔な黒人に乱暴に犯されることに喜びを感じながら思春期を過ごした。東京、大阪、ソウルを結ぶ日朝音速鉄道が平壌まで延長されたその年、朴は長らく憧れ続けた日本にやって来る。1年後、歌舞伎町のスナックで働いていた羽鳥美智子と結婚した。朴は23歳、美智子は35歳であった。半年後、長男隆之を出産するも退院の翌日、抵抗を続ける北日本解放同盟の3・23JR新宿駅爆破テロに巻き込まれ美智子は爆死。保険金を受け取った羽鳥芳雨は息子を連れて東京を離れ、旧・岡山県倉敷市(現在はアルヴィニョン・カリフラワー教団の自治区)に移り住んだ。ろく… 「ねえ?まだ続くわけ?」 私は我慢できなくなってカンチ