ソフトバンクホークスの監督として7年で5度の日本一に導いた工藤公康氏(61)。華々しい結果の裏には、プロ野球監督を“中間管理職”として捉えたチームマネジメントがあった。部下との関係に悩む会社員にも役立つ、リーダーとしてのコミュニケーションとは。【工藤公康/元福岡ソフトバンクホークス監督】 【写真を見る】「一人一人に声がけを」 練習中に選手と談笑する工藤氏 2015年から21年までの7年間、私が監督を務めていた福岡ソフトバンクホークスは3度のリーグ優勝を果たし、クライマックスシリーズから勝ち上がった年も含めて5度の日本一を経験しました。7年間で5度の日本一ですから、一見すれば監督としては“合格点”かもしれません。ところが私自身はというと、リーダーとして「これでいいのか?」と自問自答する日々の連続でした。 〈そう胸中を打ち明けるのは、ホークス元監督の工藤公康氏だ。 11年に48歳で現役引退を表