医師の時間外労働などに対する割増賃金の未払いがあったとして、宮城県気仙沼市立病院が石巻労働基準監督署から5月に是正勧告を受けていたことが8日、分かった。病院は未払い分として、対象者79人に計約1億円を年度内に支払う方針。 市立病院によると、全ての医師を管理職と位置付けて割増賃金を支給してこなかったことが不適当と指摘され、5月26日付で是正勧告を受けた。 これを受け同院は7月、時効にならない2019年6月~21年3月に在籍した医師101人に聞き取りなどを行い、対象者の時間や金額などを算出した。 17年5月と18年9月にも同じ趣旨の勧告を受けており、20年度以降は診療科長以上を管理職とするよう規則を改めたという。 市は未払い分1億56万円を計上した21年度一般会計補正予算案を開会中の市議会12月定例会に提出した。可決後に市立病院が支払い手続きを始める。