日立製作所や富士通など電機大手が、職務内容を明確化する「ジョブ型」の人事制度の導入を管理職から一般社員へと加速させている。 【図解】雇用システムの比較 デジタル化の進展や海外事業の拡大など経営環境が大きく変化する中、旧来の日本型雇用では、激化する海外企業との人材獲得競争を勝ち抜けないためだ。今週から労使交渉が本格化する春闘でも論点になりそうだ。 ジョブ型の人事制度では、各ポストに必要な知識や経験、能力、資格を職務記述書に明記。これに当てはまる人材を年齢にかかわらず起用するのが特徴だ。社内外から専門性や意欲のある人材を集めやすくなる利点がある。 日立はリーマン・ショック後の決算での巨額赤字計上を受け、事業構造の転換とともに人事制度の変革に着手。今ではグループ37万人の従業員のうち21万人が海外社員だ。中畑英信執行役専務は「新卒一括採用や年功序列の人事制度では、多様な人材が(日立に)入ってこな