2023年の凱旋門賞は日本馬がスルーセブンシーズだけで国内の注目度が高まらなかったが、C・ルメールを鞍上に4着と健闘した。弾丸日程で現地に向かった将棋観戦記者の“ロンシャン探訪記”をお届けする。(全2回の第1回/第2回へ続く) 大逆転の末、藤井聡太七冠が八冠に王手をかけた王座戦第3局を名古屋で取材し、深夜に永瀬拓矢王座の肉声に耳を傾け、徹夜で原稿を仕上げた。朝に東京に戻って女流名人リーグの伊藤沙恵女流四段−石本さくら女流二段戦を観戦し、その翌朝に羽田空港からフランス・パリ行きのJAL45便に搭乗した。観戦が続いて興奮していたからか、なかなか機内で眠ることができなかった。いや、パリでの大勝負が待ち切れなかったからだろう。 オルフェ、ゴルシなどの奮闘を見てきたが 世界最高峰の競馬レース、凱旋門賞を観戦する——。 学生時代には渡辺敬一郎氏の『世界の競馬場1 ヨーロッパ競馬ガイド』をバイブルに、ヨ