「タテマエ」と「ホンネ」が渦巻く融通ムゲな社会。 プロ野球が人気があり、アマチュアの六大学も甲子園も人々を熱狂させてやまないのは、野球がスポーツとしての面白さを持っているからだ。 もし相撲が、スポーツであるとするならば、大相撲があれだけファンを持っているのだから、アマチュアの相撲も、当然それに比例して人気があって然るべきだろう。が、現実はまるでちがう。 角界という、きわめて特殊な運命共同体的社会から、近代スポーツ理論によって、大相撲の勝負を純粋抽出したら、味気のないスープのようなものになってしまう。 先ほどあげた、北海道庁所属、北海道出身、北の湖ウンヌン、などという相撲が行われたら、面白くもなんともない、単なるマイナー・スポーツになってしまうに決まっている。 つまり、4チャンネルをひねっておきながら3チャンネルの教育テレビが見えない、と怒るようなものである。近代スポーツというチャンネルと相