いうまでもなく日本のセブン-イレブンが成長できたのは、これらを徹底したから。しかし、経営が行き詰まったアメリカ・サウスランド社(セブン-イレブンの総元締)を再建させるにあたっては、国民性の違いをも含めた壁にぶち当たります。たとえばいい例が、鈴木氏が目の当たりにしたハワイのセブン-イレブンの状況。 ある店では、天井に二メートルもの大きな穴が開いているのを、そのまま放置していた。それほどハワイのセブン-イレブンはひどい状況になっていた。 (52ページより) 鈴木氏はそれを見て「これはコンビニエンスストアとしての体をなしていない」と断じ、意識改革の必要性を強調します。サウスランド社の人たちが持っていた常識を覆そうというわけです。たとえば彼が命じたことのひとつは、「ディスカウントを断固としてやめさせる」という点。 「アメリカではコンビニエンスストアもディスカウントを行なっているが、それでは自分たち