それでは、キヴァ・システムのロボットはいったい何をするのか。簡単に説明しよう。 これまで配送センターでは、作業員が忙しく倉庫内を歩き回るのが普通だった。商品はそれぞれの棚に整頓されているが、オンライン・ショッピングなどで客が注文する商品はまちまち。作業員は方々の棚に商品を取りに行くのが当たり前だった。複数の商品が注文されると、それらがまとまって並んでいることはまれなので、その場合は箱を持っていくつもの棚へ向かわねばならなかった。 やや進んだ配送センターならば、ベルトコンベヤーを設置したりして、作業員が歩き回る範囲を担当ごとにうまく区切り、歩き回る無駄な時間を多少はカットしていただろう。それでも、商品があるところへ作業員が向かうというのが前提だった。 キヴァ・システムズはこれを逆転させた。つまり作業員の元へ商品がやって来るのだ。それを運んでくるのがロボットだ。 ロボットと言っても、同社のロボ