久留飛 出身が、広島県の三原というところなんです。当時は漁港があって、砂浜には塩田、家の裏には山がありました。特に山は毎日のように行ってました。木の実を取ったり、虫を捕ったり、秘密基地をこさえて楽しんだりね。 裏山に出かける道々、「ここはカミキリムシがいつも来ている木や」とか、「ここはクワガタが来るとこや」とか、なにかしら捕まえていましたね。大人が付き合うなんていうことは、まあなかったな。 ―― その後、「虫」に関する仕事をするようになった経緯を教えてください。 久留飛 大学で害虫学を専攻した後、大阪の保健所で環境衛生監視員として、市民の方からの害虫の相談に対して指導やアドバイスをしました。 害虫相談の仕事では、知識をちゃんと伝えた上で「判断するのはあなたやで」というスタンス。たとえば、「アシナガバチが軒下に巣を作っている」という相談があったら、とりあえずはアシナガバチの生態の説明をします