きのうの続きです。後半は対策編です。 2.若年非正規雇用問題への対策 ■解雇規制緩和論の検討 それでは、若年非正規雇用問題への対策としてどのようなものが考えられるだろうか。まず、世間の一部には「解雇規制の緩和・撤廃」を若年非正規雇用対策として主張する意見があるので、これから検討してみたい。 これには二つの理屈があるようだ。まず第一に、正規雇用はフレキシビリティが低く、仕事量が減ったときの調整が難しいから企業はその採用に慎重になり、結果的に非正規雇用が増える、というものだ。これは個別にいえば、採用の失敗であまり良好でない人材を採用してしまっても解雇できないから、企業は正規雇用に慎重になる、という理屈にもなる。要するに解雇規制が撤廃されれば、人が余ったときや良好でない人を採用してしまったときには解雇すればいいから、企業は安心して採用できる、ということだろう。 もう一つは世代間のバランスに注目す