第1回はこちらをご覧ください。 第一線で活躍するベテラン記者 牧野: 一つは仕組み上の問題として、日本では経営と編集が未分化だというところがあります。アメリカでは少なくとも形のうえでは経営と編集は分離されていてファイアウォールがあるんです。 田原: つまり、経営陣が編集にタッチしない、と。 牧野: そういう構造がありますね。まあ、メディア王ルパート・マードック系列の新聞は違いますが、普通はファイアウォールがあります。編集局長が編集の最終ポストで、それ以降の常務、専務、社長になるようなコースはないんです。 田原: 今日本でも、朝日新聞が形だけでもそうしようとしています。 牧野: そうなんですか。まあ、新聞記者に経営ができるのか、という問題でもありますね。現場で長年取材してきて記者として優秀だからといって経営者としても優秀かというと、必ずしもそうではないですね。記者としてのスキルと経営者として