元寇づいていて申し訳ないが、元寇のマンガの話である。 本作のメインタイトル『アンゴルモア』は、ノストラダムスの『予言書』に出てくる謎の言葉として有名で、ノストラダムスより300年前にヨーロッパを灰燼に帰したモンゴルの侵攻を表す言葉ではないかという説がある。いわば「この世の終わりほどの恐怖」としての「モンゴルの日本侵攻」の意味を込めて、タイトルがつけられている。 元寇を描いたマンガというのは、学習マンガ以外にあまり知らない。それくらい珍しい。 しかし、描いているのは、その中でも文永合戦(文永の役)の緒戦にあたる対馬での戦闘である。 なんともマイナーな題材の選び方だ。 が、これは、「圧倒的不利な状況下での戦争」を描くために、作者・たかぎ七彦が選りに選ってつかみだした舞台だ。 元寇における対馬戦争にフォーカスし、流刑人として送られてきた元御家人・朽井迅三郎の活躍を描く。 http://comic