インドでは、150年前の英国植民地時代に制定された刑法がいまだに効力を持っている。だが、7月2日、ニューデリー高等裁判所がその刑法のうち、同性愛者の性交渉を犯罪行為と定めた条文に対し、違憲判決が下された。これは、インドでもついに同性愛が違法ではなくなることを意味する。 繰り返すが、ホー族という「部族」が存在するのである。部族が存続するには、当然、男女間の営みにより子孫が残されなければならない。よって、ホー族の男性全員が“モーホー”というわけではない。 ホー族のうち、同性愛者の男性は“コティ・パンティス(Kothi Panthis )”と呼ばれる。コティ・パンティスには、農夫や労働者のほかに、ビジネスマンもいれば、政府の役人すらいる。ホー族の一員である限り、彼らは何らおとがめなしに同性愛行動に及ぶことができる。ただし、最近、AIDSで死んだ者が2人おり、HIV陽性と診断された者も2人いること