まずは見てみよう! どんな実験? 実験手順と種あかし 霧吹き(スプレー)の原理で有名な間違った説明があります。「空気を勢いよく噴出させるとまわりの空気(圧力は大気圧)よりも流れが速いのでベルヌーイの定理により流れの圧力が大気圧より低くなる」というものですが、これは間違いです。古くから今井功先生(ロゲルギストの一人)や種子田定俊先生による指摘もありました。この実験はその指摘を確かめるものです。 ストローで吹くだけでは圧力は低くなりません。はじめの実験(ストローがつながっている実験)では、水を吸い上げることはできません。ストローを出た流れはほぼ大気圧のままなのです。 二つめの実験では、流れの中にたてのストローの一部を入れると水を吸い上げ、水しぶきが発生しました。これは、たてのストローの頭の部分で流れのはく離(流れが物体からはがれる現象)が起こり、圧力が大気圧よりも低くなったことが原因です。 【