大学の改革を訴えた先回の記事に対し、「趣旨は分かるが、我々はそれどころではない」というコメントを、私立大学を経営しておられると思われる方からTwitterで頂いた。就学人口は確実に減っているのだから、超一流とまで行かない私立大学の多くが、先行きに不安を持ち、「今や一刻の猶予もない」と感じている事は理解している。しかし、考えてみれば、この様な状況は「改革のチャンス」でもある。 JALの再建を委ねられた稲盛和夫さんは、幹部社員に「経営とは何か」「利益とは何か」という基本から教え込み、抜本的な意識改革を促しているという。考えてみれば、JALがここまで追い詰められていなかったら、誰も「社員の意識改革の必要性」などには気がついておらず、幹部社員も、稲盛さんのような人の講義を真面目に聴く気にはなれていなかっただろう。人間は、追い詰められる迄はなかなか基本的な問題に立ち帰れないものだ。 稲盛さんの講義を
