新型コロナウイルス禍の社会において〝感染予防〟との名目の下、様々な局面で行われていた次亜塩素酸水を始めとする消毒液の空間噴霧。安全性と有効性への懸念から取りやめるところが増える一方、大手外食チェーンレストランでは、ある〝除菌液〟が噴霧されていた。 筆者は6月中旬、都内ですかいらーく系列のレストランを利用した。案内されたテーブルの近くには「次亜塩素酸不使用」「天然由来の原料」「希釈率10倍」とのシールが貼られた超音波式加湿器から大量のミストが噴霧されており、ホールの従業員にミストの成分を尋ねたところ、厨房から出てきた店舗責任者が口にしたのは「アピノンエアー」なる商品名だった。 調べてみると今年4月以降、外食産業大手すかいらーくグループが「空間除菌」を行っている。新型コロナウイルス感染予防対策として、ガスト・バーミヤンなどのチェーンレストラン店内に設置された超音波加湿器から「界面活性剤と抗菌剤